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茅子(かやこ)の恋
第10章 旅立ち

「航くんは元気ですか?」
「ありがとう、元気でやってるみたい…」
茅子はすこしだけ心が痛んだが、同時に翔太の変わらない心遣いに嬉しくなった。そして昔の積もる話を思い出すと、ふたりの会話がどんどん弾んでいった。
「茅ちゃん、明日は早いの?」
「ううん、休みだよ…」
弾む話にお酒も進み、ふたりとも少し酔っていた。いつの間にか翔太の口調が昔に戻っていたが、茅子は少しも不快でなかった。そして、茅子は上気した目で翔太を見つめると席を立ち、会計を済ませた。後ろから付いてきた翔太が丁寧に礼を言い、ふたりは居酒屋を出た。翔太が無言で左腕を差し出すと、茅子も黙って右腕を絡めた。ふたりは寄り添いながら歩き始めた。
「ありがとう、元気でやってるみたい…」
茅子はすこしだけ心が痛んだが、同時に翔太の変わらない心遣いに嬉しくなった。そして昔の積もる話を思い出すと、ふたりの会話がどんどん弾んでいった。
「茅ちゃん、明日は早いの?」
「ううん、休みだよ…」
弾む話にお酒も進み、ふたりとも少し酔っていた。いつの間にか翔太の口調が昔に戻っていたが、茅子は少しも不快でなかった。そして、茅子は上気した目で翔太を見つめると席を立ち、会計を済ませた。後ろから付いてきた翔太が丁寧に礼を言い、ふたりは居酒屋を出た。翔太が無言で左腕を差し出すと、茅子も黙って右腕を絡めた。ふたりは寄り添いながら歩き始めた。

