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第12章 葛藤

「あっ、航くん…結衣、いきそうっ！」
身体を震わせると、結衣ちゃんは航の上で絶頂を迎えた。そして身体の力が抜けると、結衣ちゃんは上半身を航に預け、クチビルを重ねた。結衣ちゃんの甘い吐息が、航の口に漏れていた。

「結衣ちゃん…もっと見せて」
「あっ、なにを見せるの…」
「可愛いイキ顔…」
繋がったまま身体を入れかえると、航は結衣ちゃんの脚を広げた。正常位で上半身を密着すると、航はゆっくり腰を動かした。航の身体の下で、結衣ちゃんがまた腰を動かし始めた。

「あっ、また、気持良くなる…」
「童貞じゃないからね…」
「うん、航くんは童貞じゃない…」
結衣ちゃんは航を見つめ、快感に顔を歪ませた。少しだけ開いたクチビルの形が、もっとと催促していた。すこしずつ動きを速めた航の腰に動きに、結衣ちゃんの腰が続いていた。

「ねえ、いっしょにいこ！」
「うん、もうちょっと…」
「結衣も…もう、イキそう」
激しい動きにゴムが破けてしまいそうで、航はそれだけが心配だった。リングの入った母は、妊娠の心配がほぼなかった。しかし結衣ちゃんを妊娠させることは、絶対してはいけなかった。航は頭の中で逡巡したが、結局快感に抗えなかった。