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青い煩い、少女の情動。
第6章 音楽室とリコーダー

『いいよ。僕に教えれることならなんでも……。』
響君はやはり人の頼みを断らない。もしかしたら私にだけかも……という淡い期待すら持たせてくれない。

『まず、1番大事なのは息の出し方。トゥーって感じで唇を窄めて、舌で息を制御するんだ。』

響君が実際に唇を窄める。口や唇、舌が余すことなく躍動している。その姿はとても官能的だ。私も真似をするが上手くできない。

『それができたら、ホールをしっかり押さえることを意識して。特に高いミとか高いファとかは後ろのホールは押さえる時に爪で若干隙間を作るんだ。開け過ぎたら上手くいかない……。』

響君のレクチャーはとてもわかりやすい。楽器の扱いは慣れとセンスしだいだとは思うが、それでも多少の効果はあったと思う。私がふむふむと唸って、ホールを押させる練習をしていると、音楽準備室から私たちを呼ぶ声が聞こえた。

『おーい。都野と若宮ぁー、用事頼めるか?』

聞こえてきたのは音楽教師の声。どうやら音楽室に残っていた私たちを目敏に見つけたようだ。

『わかりました。』

響君はもちろん返事をして、準備室へ向かう。そうなると私も仕方なくついていくことになる。急に呼ばれたので2人ともリコーダーを床に投げ出している。2つのリコーダーが哀愁漂う目でこちらを見つめていた感じがした。

『この荷物を運んで欲しいんだが……。』

荷物をもって廊下を歩く。響君と一緒に入れるから文句はないが、雑用をさせられて少し不満だ。

結局、音楽室に帰ってきた時には休憩時間はほとんど無くて、急いでリコーダーをケースに入れて、2人とも小走りで教室に帰っていくのだった。

リコーダーの名前さえちゃんと確認しないで……。
 
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