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それぞれの後編
第9章 サディスティック・マリッジ〜第四章・夏〜【仲直りの仕方】
「愛里咲ちゃん、これ、頼んでいい?」
申し訳なさそうな顔をして、男性社員が愛里咲に5冊ものファイルを渡す。
(悪いと思うなら自分で片付けろよ)
笑顔でそれを受け取る愛里咲にため息を零しながら、琉は愛里咲に向けて一歩踏み出した。
「愛里咲さんっ、俺、持って行きますよ!」
スッと琉の前に飯村が身体を滑り込ませる。
「ありがとう! 助かるっ」
愛里咲は飯村に笑顔を向け、その後ろ姿を追いかけて行く。
─────いつの間にか、飯村と愛里咲の仲がいい。
琉は2人の姿を苛立たしげに睨み付けていた。
ふと、飯村がこちらを振り返る。
その目線はしっかりと琉を見据え、挑発的に細められる。
そして、その口元は楽しそうに緩んでいた。
─────チッ
琉は小さく舌打ちし、負けじと飯村を睨み付けていた。
申し訳なさそうな顔をして、男性社員が愛里咲に5冊ものファイルを渡す。
(悪いと思うなら自分で片付けろよ)
笑顔でそれを受け取る愛里咲にため息を零しながら、琉は愛里咲に向けて一歩踏み出した。
「愛里咲さんっ、俺、持って行きますよ!」
スッと琉の前に飯村が身体を滑り込ませる。
「ありがとう! 助かるっ」
愛里咲は飯村に笑顔を向け、その後ろ姿を追いかけて行く。
─────いつの間にか、飯村と愛里咲の仲がいい。
琉は2人の姿を苛立たしげに睨み付けていた。
ふと、飯村がこちらを振り返る。
その目線はしっかりと琉を見据え、挑発的に細められる。
そして、その口元は楽しそうに緩んでいた。
─────チッ
琉は小さく舌打ちし、負けじと飯村を睨み付けていた。