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それぞれの後編
第9章 サディスティック・マリッジ〜第四章・夏〜【仲直りの仕方】
ドタドタと騒がしい足音が廊下から近付いてくる。
オフィス内のほぼ全員が、その音の正体を探ろうと、出入り口の扉の方へ目を向けていた。
「───愛里咲さん、助けて‼︎ 」
朝の慌ただしさがひと段落ついたオフィスに、飯村の慌てた声が響いた。
「ど…どうかしたの?」
オフィス中の視線を集め、愛里咲はパソコンの陰に隠れるように身体を小さくしながら聞いた。
「今日の午後に必要な資料を見つけられなくて……手伝ってもらえますか⁈ 」
「ふふっ…」
あまりにも必死な飯村の顔に、愛里咲は思わず笑みを漏らす。
「……そこ、笑うところですか?」
「ごめんっ…あまりにも必死だったから……探すの手伝うよ」
子供のように口を尖らせる飯村に、また笑いそうになるのを必死に堪え、愛里咲は飯村と共に資料室へと急いだ。
オフィス内のほぼ全員が、その音の正体を探ろうと、出入り口の扉の方へ目を向けていた。
「───愛里咲さん、助けて‼︎ 」
朝の慌ただしさがひと段落ついたオフィスに、飯村の慌てた声が響いた。
「ど…どうかしたの?」
オフィス中の視線を集め、愛里咲はパソコンの陰に隠れるように身体を小さくしながら聞いた。
「今日の午後に必要な資料を見つけられなくて……手伝ってもらえますか⁈ 」
「ふふっ…」
あまりにも必死な飯村の顔に、愛里咲は思わず笑みを漏らす。
「……そこ、笑うところですか?」
「ごめんっ…あまりにも必死だったから……探すの手伝うよ」
子供のように口を尖らせる飯村に、また笑いそうになるのを必死に堪え、愛里咲は飯村と共に資料室へと急いだ。