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それぞれの後編
第9章 サディスティック・マリッジ〜第四章・夏〜【仲直りの仕方】
「俺のだから触んなって言ったよな?」

愛里咲の背中を優しく撫でながら、琉は飯村を睨む。

「あれ? 森永さんに鞍替えしたんじゃなかったんですか?」

飯村は戯けたように肩を竦めてみせた。


「琉先輩みたいに強引に無理矢理してやったんですけどねぇ……こんなに抵抗されたんじゃ萎える……」

悪びれる様子も見せない飯村に、琉は大きくため息を吐いた。


「残念だったな。お前と違って、俺は泣きながら抵抗される方が萌えんだよ」

琉がそう言えば、今度は飯村が大袈裟にため息を吐いた。


「そういうのパスだなぁ。俺はよく泣く従順な子がいい」

そう言うと、飯村は出入り口へと歩き出す。


「ちょっ…ちょっと待って!」

愛里咲は思わず引き止めていた。

「……何ですか? 未遂だったんだから謝りませんよ」

振り返りもせず、飯村は足だけ止めた。


「私、強引にされるのも無理矢理されるのも好きじゃない…ドMじゃないよ! でも…相手が琉ちゃんなら…琉ちゃんだから……」

「あー、ウザい‼︎ 惚気なんて聞くつもりないですから‼︎ 」

愛里咲の言葉を遮り、飯村は再び歩き出す。


「……そういうの…ちょっと羨ましい気もするけど…」

資料室のドアを閉める瞬間、飯村が呟いた言葉は、愛里咲の耳には届かない。

琉だけが、不敵な笑みを浮かべて飯村の背中を見ていた。


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