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それぞれの後編
第10章 サディスティック・マリッジ〜第五章・秋〜【前進するために…】
「へぇ! 式場ってそんなサービスしてくれるものなの⁈ 」
昼休みの社食で、坂本が愛里咲の話に食いついた。
「サービスはいろいろじゃないですか? うちは、テーマパークの入場券サービスしてくれるそうです」
テーマパーク隣接のホテルで、クリスマスイブに結婚式を挙げる予定の根岸が言えば、
「カッチーン」
坂本自らの気持ちを効果音にして立ち上がる。
「何で愛里咲の話は普通に聞くのに、私の話にはそういう反応なんですかぁ⁉︎ 」
「根岸は何か癪に障るの‼︎ 」
坂本が根岸を睨んだ。
「愛里咲は、そういう所に着ていくような”ちょっといい服”って持ってるの? 」
坂本と根岸がようやく静かになったのを見届けると、松田が愛里咲に向き直る。
「いえ…持ってないです…」
冠婚葬祭の衣装だと仰々しいし、かと言って仕事用のスーツという訳にもいかない。
そうなると服がないなぁと愛里咲は困った顔を見せた。
「じゃあさ、明日の土曜日、私と買い物行こうよ!」
身を乗り出す根岸。
愛里咲は満面の笑みで頷いた。
昼休みの社食で、坂本が愛里咲の話に食いついた。
「サービスはいろいろじゃないですか? うちは、テーマパークの入場券サービスしてくれるそうです」
テーマパーク隣接のホテルで、クリスマスイブに結婚式を挙げる予定の根岸が言えば、
「カッチーン」
坂本自らの気持ちを効果音にして立ち上がる。
「何で愛里咲の話は普通に聞くのに、私の話にはそういう反応なんですかぁ⁉︎ 」
「根岸は何か癪に障るの‼︎ 」
坂本が根岸を睨んだ。
「愛里咲は、そういう所に着ていくような”ちょっといい服”って持ってるの? 」
坂本と根岸がようやく静かになったのを見届けると、松田が愛里咲に向き直る。
「いえ…持ってないです…」
冠婚葬祭の衣装だと仰々しいし、かと言って仕事用のスーツという訳にもいかない。
そうなると服がないなぁと愛里咲は困った顔を見せた。
「じゃあさ、明日の土曜日、私と買い物行こうよ!」
身を乗り出す根岸。
愛里咲は満面の笑みで頷いた。