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それぞれの後編
第11章 サディスティック・マリッジ〜第六章・秋〜【ドキドキディナー】
ジッ……
穴が開きそうな程に、愛里咲は琉を見つめる。
(─────羨ましい? どこが⁉︎ )
案内されたのは、貸切の小さな部屋。
そこに10組のカップルがそれぞれのテーブルに着いている。
薄暗い室内を、テーブルの上に置かれたキャンドルが照らし、ロマンチックな雰囲気を醸し出していた。
「………何だよ?」
本日のメインでもあるステーキに、フォークを刺しながら琉が愛里咲を睨む。
「皆が羨むイケメンの旦那さんが、奥さんのステーキを半分奪っただなんて知ったら、皆もガッカリするだろうね!」
「出がけに調子に乗った罰! メイン無しは嫌だって言うから、半分も残してやっただろ」
むぅっと、愛里咲は唇を尖らせる。
確かに、琉に取られたのは半分。
半分も残してくれたなんて有難い。
(─────いやいやっ、普通は全部私が食べていい分じゃん⁉︎ )
琉の屁理屈に流されそうになる頭を、愛里咲はブンブンと横に振った。
穴が開きそうな程に、愛里咲は琉を見つめる。
(─────羨ましい? どこが⁉︎ )
案内されたのは、貸切の小さな部屋。
そこに10組のカップルがそれぞれのテーブルに着いている。
薄暗い室内を、テーブルの上に置かれたキャンドルが照らし、ロマンチックな雰囲気を醸し出していた。
「………何だよ?」
本日のメインでもあるステーキに、フォークを刺しながら琉が愛里咲を睨む。
「皆が羨むイケメンの旦那さんが、奥さんのステーキを半分奪っただなんて知ったら、皆もガッカリするだろうね!」
「出がけに調子に乗った罰! メイン無しは嫌だって言うから、半分も残してやっただろ」
むぅっと、愛里咲は唇を尖らせる。
確かに、琉に取られたのは半分。
半分も残してくれたなんて有難い。
(─────いやいやっ、普通は全部私が食べていい分じゃん⁉︎ )
琉の屁理屈に流されそうになる頭を、愛里咲はブンブンと横に振った。