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それぞれの後編
第11章 サディスティック・マリッジ〜第六章・秋〜【ドキドキディナー】
ワ─────…っ‼︎
拍手と共に、歓声が上がる。
来月この式場で結婚式を挙げるというカップルが、壇上に置かれたホールケーキに入刀していた。
「…ステキ……」
スポットライトに照らされて、恥ずかしそうに微笑み合う壇上の2人。
頬を紅潮させ、キラキラと目を輝かせながら、愛里咲はその光景に魅入っていた。
「……12月には根岸さんと佐藤さんがやるんだよね……」
ウットリとため息を吐き出す愛里咲の瞳には、薄っすらと涙が滲んでいた。
「デザートは、先程カットされたケーキになります」
ケーキを配るスタッフの声に、愛里咲はハッと我に返った。
「……やる」
ズイッと、琉はケーキの載った皿を愛里咲の方へと押した。
「え⁈ 琉ちゃんいらないのっ⁉︎ やったぁ‼︎ 」
サッとお皿を引き寄せた愛里咲は、遠慮なく琉のケーキを口へと運ぶ。
「あー、幸せっ! すごい美味しいっ‼︎ 」
目を閉じ、その味を堪能する愛里咲。
フッと笑った琉が、愛里咲の口の端に付いたクリームをペロリと舐めとった。
「─────…っ⁉︎ 」
「……味見」
目を白黒させる愛里咲を尻目に、琉は意地悪く微笑んだ。
拍手と共に、歓声が上がる。
来月この式場で結婚式を挙げるというカップルが、壇上に置かれたホールケーキに入刀していた。
「…ステキ……」
スポットライトに照らされて、恥ずかしそうに微笑み合う壇上の2人。
頬を紅潮させ、キラキラと目を輝かせながら、愛里咲はその光景に魅入っていた。
「……12月には根岸さんと佐藤さんがやるんだよね……」
ウットリとため息を吐き出す愛里咲の瞳には、薄っすらと涙が滲んでいた。
「デザートは、先程カットされたケーキになります」
ケーキを配るスタッフの声に、愛里咲はハッと我に返った。
「……やる」
ズイッと、琉はケーキの載った皿を愛里咲の方へと押した。
「え⁈ 琉ちゃんいらないのっ⁉︎ やったぁ‼︎ 」
サッとお皿を引き寄せた愛里咲は、遠慮なく琉のケーキを口へと運ぶ。
「あー、幸せっ! すごい美味しいっ‼︎ 」
目を閉じ、その味を堪能する愛里咲。
フッと笑った琉が、愛里咲の口の端に付いたクリームをペロリと舐めとった。
「─────…っ⁉︎ 」
「……味見」
目を白黒させる愛里咲を尻目に、琉は意地悪く微笑んだ。