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それぞれの後編
第13章 サディスティック・マリッジ〜第八章・冬〜【これからもずっと】
途中で一回転する絶叫マシンを、愛里咲は真っ青な顔で見上げていた。
「4人乗りだって! 1人あぶれちゃいますね」
今日のメンバーは全部で9人。
摩美の言葉に、愛里咲の顔がパッと輝いた。
「じゃあ、私、ここで待ってます‼︎ 」
張り切って片手を上げると、愛里咲は近くのベンチへと座り込む。
(乗らなくて済んで良かったぁ!)
ほくそ笑む愛里咲の顔に、バシッと何かが投げつけられた。
「痛っ…くない…?」
バサリと落ちたコンビニ袋を拾い上げる。
チラッと見えたその中身は…
「……メロンパンっ⁉︎ 」
「おあずけ‼︎ 」
今朝方、無残に潰れた新作のメロンパン。
思わずガサッと袋を開け掛けた愛里咲に、鋭い声が掛けられた。
「……琉ちゃん……私、犬じゃないんですけど…」
ギロリと睨む愛里咲に、琉はいつもの意地悪な笑みを見せる。
「俺が戻るまで、大事に護っとけよ?」
「むっ……」
正にお預けを喰らった犬の様に、愛里咲は口腔内に溢れた唾をゴクリと飲み込んだ。
「4人乗りだって! 1人あぶれちゃいますね」
今日のメンバーは全部で9人。
摩美の言葉に、愛里咲の顔がパッと輝いた。
「じゃあ、私、ここで待ってます‼︎ 」
張り切って片手を上げると、愛里咲は近くのベンチへと座り込む。
(乗らなくて済んで良かったぁ!)
ほくそ笑む愛里咲の顔に、バシッと何かが投げつけられた。
「痛っ…くない…?」
バサリと落ちたコンビニ袋を拾い上げる。
チラッと見えたその中身は…
「……メロンパンっ⁉︎ 」
「おあずけ‼︎ 」
今朝方、無残に潰れた新作のメロンパン。
思わずガサッと袋を開け掛けた愛里咲に、鋭い声が掛けられた。
「……琉ちゃん……私、犬じゃないんですけど…」
ギロリと睨む愛里咲に、琉はいつもの意地悪な笑みを見せる。
「俺が戻るまで、大事に護っとけよ?」
「むっ……」
正にお預けを喰らった犬の様に、愛里咲は口腔内に溢れた唾をゴクリと飲み込んだ。