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それぞれの後編
第13章 サディスティック・マリッジ〜第八章・冬〜【これからもずっと】
「いただきまぁす!」

幸せそうにメロンパンを頬張る愛里咲。
その様子を、隣に座った琉が呆れた顔で見ている。


あの後、別の絶叫マシン2つを堪能した愛里咲以外のメンバー。

昼食を取ろうとレストランに入るも混み合っていて、バラバラに座っていた。

琉と愛里咲も、皆から離れた所に2人で座っている。


「お前、昼飯メロンパンだけでいいのかよ?」

「うん! あ、でも琉ちゃんのそのお蕎麦の上の海老の天ぷらおいしそう! 一口ちょうだい?」


「やだね」

言うが早いか、海老の天ぷらを頬張る琉。

ひどいーっと嘆く愛里咲を楽しそうに見ながら、モグモグと口を動かして行く。

半分まで食べた後その動きをピタリと止めると、海老の尻尾を掴み、その残りを愛里咲の口へと放り込んだ。


「……私の扱いがペットみたいになってない?」

口をモゴモゴさせながら、愛里咲は不満げに琉を見つめる。

「ペットだろ? 首輪してるし」

そう言いながら、琉は愛里咲の首に掛けられた手作りのネックレスを引き出した。


「……ペットじゃないもん。”奥さん”だもん」

プイッとソッポを向き、口を尖らせて拗ねて見せる愛里咲。琉は眩しそうに目を細めて見ていた。


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