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それぞれの後編
第19章 【うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww】続3
今日は火曜日。
(今日はむぅの……)
蘭が時計を見れば、もうじき夕飯という時間だ。
蘭の母親が夕飯のおかずの足しにと、かなり豪勢な料理を差し入れてくれた。
その為に空いていた深雪の家のキッチン。
「甘い匂い、漂ってきたね」
「はい!」
声を掛けてくれた翼と共にオーブンを覗き込めば、その中のクッキーがこんがりと焼き色を付け始めていた。
「彼氏にプレゼント?」
「はい!今日誕生日なんです!あ、翼くんの分もあるので、御礼にもらって下さいね」
「ありがとう」
笑顔で話す翼と蘭に、むぅの母親がヤキモキする。
「蘭の浮気者〜。むぅに言い付けちゃうから」
むぅの母親の言葉に、深雪の母親が戯けて イケメン独り占め禁止〜 と囃し立てる。
「彼氏、”むぅくん” て言うの?なんか、俺と名前似てるね」
「え⁉︎ 」
”翼” と ”叶夢” のどこが似てるんだろ⁉︎
首を傾げる蘭を、翼はクスクスと笑いながら見ている。
オーブンから出したばかりのクッキーを、母親3人は焼芋のようにハフハフしながら摘む。
その横で、チョコペンを湯煎に掛けながら、蘭はうちわで必死にクッキーを冷ましていた。
(今から…なんとか……間に合わせる!)
必死な顔の蘭に、
「……なんか、妬ける」
蘭と彼女が重なるのか、翼が呟く。
「やめなよ!蘭は一つの事で頭がいっぱいになるタイプだからね。余計なことするとホントに頭が爆ぜるよ」
深雪が止めるのも聞かず、翼の口元が意地悪く持ち上げられた。
(今日はむぅの……)
蘭が時計を見れば、もうじき夕飯という時間だ。
蘭の母親が夕飯のおかずの足しにと、かなり豪勢な料理を差し入れてくれた。
その為に空いていた深雪の家のキッチン。
「甘い匂い、漂ってきたね」
「はい!」
声を掛けてくれた翼と共にオーブンを覗き込めば、その中のクッキーがこんがりと焼き色を付け始めていた。
「彼氏にプレゼント?」
「はい!今日誕生日なんです!あ、翼くんの分もあるので、御礼にもらって下さいね」
「ありがとう」
笑顔で話す翼と蘭に、むぅの母親がヤキモキする。
「蘭の浮気者〜。むぅに言い付けちゃうから」
むぅの母親の言葉に、深雪の母親が戯けて イケメン独り占め禁止〜 と囃し立てる。
「彼氏、”むぅくん” て言うの?なんか、俺と名前似てるね」
「え⁉︎ 」
”翼” と ”叶夢” のどこが似てるんだろ⁉︎
首を傾げる蘭を、翼はクスクスと笑いながら見ている。
オーブンから出したばかりのクッキーを、母親3人は焼芋のようにハフハフしながら摘む。
その横で、チョコペンを湯煎に掛けながら、蘭はうちわで必死にクッキーを冷ましていた。
(今から…なんとか……間に合わせる!)
必死な顔の蘭に、
「……なんか、妬ける」
蘭と彼女が重なるのか、翼が呟く。
「やめなよ!蘭は一つの事で頭がいっぱいになるタイプだからね。余計なことするとホントに頭が爆ぜるよ」
深雪が止めるのも聞かず、翼の口元が意地悪く持ち上げられた。