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それぞれの後編
第3章 身代わり妹〜第三章〜【聖夜】
「私が働いたお金で買ったのよ」

少し自慢げに、母は私を見た。


あのお母さんが⁉︎

お母さんが働いたの⁈

聞き返したいのに、驚き過ぎて声が出ない。


「もう1年以上になるかな? 凌太くんが凛ちゃん連れて、毎週のように早苗さんに会いに来てたのよ」

文子伯母さんの言葉に、私は凌太を見つめた。

照れたように笑う凌太。


「先月から、突然うちの店で働き出したんだ」

睦月伯父さんが言えば、母がまた口を開いた。

「凌太さんにお説教されたの。でもおかげで気付いた……自分で働いたお金で、孫に何か買ってあげられる喜び……」

母の目にも涙が溜まり、今にも零れ落ちそうだ。
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