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それぞれの後編
第21章 青天の霹靂
「…………琉、ちゃん……」
零れ落ちた独占欲の欠片。
「…………は?」
”ちゃん” 付けで呼ばれるのは子供みたいで嫌だって、夏川クン言ってたよね?だから、他の誰も彼を ”琉ちゃん” とは呼んでいない。
不機嫌そうに眉間に皺を寄せた彼の、その唇をキスで塞ぐ。
「私だけの呼び方にして。他の誰にも ”琉ちゃん” て呼ばせないで」
「……お前にもそうは呼ばれたくないんだけど」
「やだ。そう呼ぶ!決めたの!琉ちゃん!琉ちゃん!琉ちゃん!」
ネクタイで縛られた両手を彼の首に通せば、互いの距離がグッと近付く。彼が驚いた顔をしている間に、私はただただ貪るように腰を揺らした。
私の中に打ち込まれたままの熱い熱い杭は、その存在を増してきていて、このまま……このまま ”夏川クン” が ”琉ちゃん” に流されちゃえばいいと願った。
「あ…ンッ、はぁっ……琉ちゃん……っ」
がむしゃらに動いているだけなのに、何度も何度も快楽の波に攫われる。
夏川クンに……琉ちゃんに……しがみ付いて、はしたないくらい大きく喘ぎながら腰を打ち付ける。
まるで獣にでもなったみたい。そんな私の腰を、彼はグッと引き寄せた。
「…………面白れぇ」
「え?きゃっ⁉︎ 痛い‼︎ 」
低い声の後、ガブッと食すかのように噛み付かれた耳に痛みが走る。
「何すんの⁉︎ 耳が千切れちゃうよ!」
本気で噛んだ!
耳がジンジンと痛い。でもネクタイに縛られた手は動かせなくて、ただ痛みに耐えるしか出来ない。涙だけが、耐え切れずに零れ落ちた。
「やっぱ、愛里咲の泣き顔イイな」
「え?」
明るい声に顔を上げて息を飲む。
満足げで、優しくて、甘い甘い琉ちゃんの笑顔。
笛吹きケトルみたいに頭の天辺で笛が鳴って湯気が出そう!林檎に負けないくらい顔が赤くなっている気がする。
心臓が……騒ぎ過ぎて、飛び跳ね過ぎて、もう口から出てきちゃいそうだよ!
零れ落ちた独占欲の欠片。
「…………は?」
”ちゃん” 付けで呼ばれるのは子供みたいで嫌だって、夏川クン言ってたよね?だから、他の誰も彼を ”琉ちゃん” とは呼んでいない。
不機嫌そうに眉間に皺を寄せた彼の、その唇をキスで塞ぐ。
「私だけの呼び方にして。他の誰にも ”琉ちゃん” て呼ばせないで」
「……お前にもそうは呼ばれたくないんだけど」
「やだ。そう呼ぶ!決めたの!琉ちゃん!琉ちゃん!琉ちゃん!」
ネクタイで縛られた両手を彼の首に通せば、互いの距離がグッと近付く。彼が驚いた顔をしている間に、私はただただ貪るように腰を揺らした。
私の中に打ち込まれたままの熱い熱い杭は、その存在を増してきていて、このまま……このまま ”夏川クン” が ”琉ちゃん” に流されちゃえばいいと願った。
「あ…ンッ、はぁっ……琉ちゃん……っ」
がむしゃらに動いているだけなのに、何度も何度も快楽の波に攫われる。
夏川クンに……琉ちゃんに……しがみ付いて、はしたないくらい大きく喘ぎながら腰を打ち付ける。
まるで獣にでもなったみたい。そんな私の腰を、彼はグッと引き寄せた。
「…………面白れぇ」
「え?きゃっ⁉︎ 痛い‼︎ 」
低い声の後、ガブッと食すかのように噛み付かれた耳に痛みが走る。
「何すんの⁉︎ 耳が千切れちゃうよ!」
本気で噛んだ!
耳がジンジンと痛い。でもネクタイに縛られた手は動かせなくて、ただ痛みに耐えるしか出来ない。涙だけが、耐え切れずに零れ落ちた。
「やっぱ、愛里咲の泣き顔イイな」
「え?」
明るい声に顔を上げて息を飲む。
満足げで、優しくて、甘い甘い琉ちゃんの笑顔。
笛吹きケトルみたいに頭の天辺で笛が鳴って湯気が出そう!林檎に負けないくらい顔が赤くなっている気がする。
心臓が……騒ぎ過ぎて、飛び跳ね過ぎて、もう口から出てきちゃいそうだよ!