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それぞれの後編
第6章 サディスティック・マリッジ〜第一章・春〜【新入社員】
「ふーん、愛里咲はこんな大事なモン、他人に貸しちゃうんだ」
突然聞こえた琉の声に、愛里咲はハッと顔を上げた。
摩美の指からマリッジリングを抜き、愛里咲に手渡す琉。
愛里咲が口を開く前に、摩美が早口で捲し立てた。
「琉先輩っ、ごめんなさい。でもホント、千葉さんてば簡単に貸してくれてビックリしちゃった」
「はぁ⁈ 」
身に覚えのない言葉に、愛里咲は思わず声を荒げた。
「ちょーだいって言ったらくれそう。マリッジリングも、琉先輩も」
挑戦的な目で愛里咲を見ながら、琉に抱き着く摩美。
「こいつ、千葉じゃなくて”夏川愛里咲”だから」
琉はそう言って摩美を引き剥がす。
「……あげないからっ」
マリッジリングをしっかりと指にはめ、愛里咲は摩美を睨んだ。
「ふーん……面白い」
愛里咲に見下すような視線を送った後、摩美は不敵に笑った。
突然聞こえた琉の声に、愛里咲はハッと顔を上げた。
摩美の指からマリッジリングを抜き、愛里咲に手渡す琉。
愛里咲が口を開く前に、摩美が早口で捲し立てた。
「琉先輩っ、ごめんなさい。でもホント、千葉さんてば簡単に貸してくれてビックリしちゃった」
「はぁ⁈ 」
身に覚えのない言葉に、愛里咲は思わず声を荒げた。
「ちょーだいって言ったらくれそう。マリッジリングも、琉先輩も」
挑戦的な目で愛里咲を見ながら、琉に抱き着く摩美。
「こいつ、千葉じゃなくて”夏川愛里咲”だから」
琉はそう言って摩美を引き剥がす。
「……あげないからっ」
マリッジリングをしっかりと指にはめ、愛里咲は摩美を睨んだ。
「ふーん……面白い」
愛里咲に見下すような視線を送った後、摩美は不敵に笑った。