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それぞれの後編
第6章 サディスティック・マリッジ〜第一章・春〜【新入社員】
「森永さん、これ50部コピーとってまとめて、午後一までに会議室に並べて置いて」
年配女子社員の木村が摩美のデスクに資料を置いた。
「まだ個人票の記載が終わらないので無理です」
摩美は笑顔でそう言うと、木村に資料を突き返す。
「そんなの後でいいでしょ‼︎ ていうか、そんなものの記入に何時間掛けてんの⁉︎」
入社式後に新入社員に配られた個人票。
かれこれ2時間前の話だ。
「たったの2時間ですけど? ていうか、やっちゃわないと気持ち悪いんで〜」
「はぁ⁈ 新人のくせに生意気‼︎」
平然と言い返す摩美に、普段は穏やかな木村も苛立ちを隠せないようだ。
「あ、新人いびりですか? 誰に訴えればいいのかなぁ」
「ちょっ……」
「あのっ、コピー50部ですよね? 会議室のコピー機借りてやってきます」
見兼ねた愛里咲が木村に手を差し出す。
木村は摩美をギロリと睨んだ後、お願いね…と愛里咲に資料を渡した。
年配女子社員の木村が摩美のデスクに資料を置いた。
「まだ個人票の記載が終わらないので無理です」
摩美は笑顔でそう言うと、木村に資料を突き返す。
「そんなの後でいいでしょ‼︎ ていうか、そんなものの記入に何時間掛けてんの⁉︎」
入社式後に新入社員に配られた個人票。
かれこれ2時間前の話だ。
「たったの2時間ですけど? ていうか、やっちゃわないと気持ち悪いんで〜」
「はぁ⁈ 新人のくせに生意気‼︎」
平然と言い返す摩美に、普段は穏やかな木村も苛立ちを隠せないようだ。
「あ、新人いびりですか? 誰に訴えればいいのかなぁ」
「ちょっ……」
「あのっ、コピー50部ですよね? 会議室のコピー機借りてやってきます」
見兼ねた愛里咲が木村に手を差し出す。
木村は摩美をギロリと睨んだ後、お願いね…と愛里咲に資料を渡した。