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体育倉庫の狂宴~堕落する英語教師~
第7章 7
しかし刹那、涼子は呼吸ですら凍り付きそうな恐怖に、全身を貫かれた。

その恐怖は、ここにいる四人の男子に最初に犯された際のものと、寸分も劣らなかった。

(私ったら、何てことを……???)

例え『一瞬』とはいえ、例え『思考の片隅』とはいえ、フェラチオの技術が上達しない千春に対して、あろうことか大切な“教え子”に対して、涼子は淡い軽蔑の念を抱いてしまった。

そんな自分に、涼子は愕然とする。

吐気すら催してしまいそうな自己嫌悪が、波状となって次々と襲ってくる。

その逃れられない自己嫌悪が、さらに深い自己嫌悪へと涼子を陥れる事実を、涼子に悟らせた。

(私の乳首が、勃って――るッ!?)

それは連鎖的に、次の事実をも涼子に知らしめる。

(濡れてる……濡れてるッ、私の“アソコ”が……濡れてるッ!!)

生徒たちが繰り広げる卑猥な光景を眺めている間に、涼子の肉体は奈津子の水着の中で――涼子自身は気付かないうちに――恥ずかしい変貌を遂げてしまったらしい。

途端、涼子は思わず――まさに“思わず”といった感じで、その場で身体を翻した。

きっと……いや、間違いなく、水着はその股間の色合いを変えるほどに、湿っている。

八人に背中を向けたのは、それを誰かに気付かれるのを恐れたためだった。

でも、これが実に安直な行動であったことは、その直後に分かった。

涼子が身体を翻して三秒後――まずはレンヤがクスリと笑って――それからさらに三秒後、レンヤ以外の七人が、プッと同時に吹き出した。

そしてその直後、八人全員が一斉に、ドッと笑った。

勿論のこと、彼ら彼女たちが何故に爆笑しているのか、涼子は承知している。

要するところ、涼子は“丸出し”の尻を見せ付けることによって、ようやく存在を皆から認められた訳だ。
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