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郁と悠(もうひとつの物語)
第5章 寝取られ
12時を過ぎると、ふたたびふたりがアパートの玄関に現れました。腕を組み、駅に向かいました。13時からの仕事に向かって行きました。

僕は後ろをついて行きました。ふたりは楽しそうに話をしながら、デパートに向かっていました。デパートの駅に着くと、腕を組むのは止めていました。しかし、その姿はどう見ても恋人同士に見えました。

僕は近くの喫茶店で、スマホに残したふたりの姿を見て時間を過ごしました。夕方買い物客が増えた頃を見計らい、怪しまれることもなくベーカリーに近づくことができました。ベーカリーは買い物客で賑わい、レジに何人かのスタッフがいました。その中に郁と悠の姿がありました。

僕はエスカレーターの陰から、スマホを覗くふりをしてふたりの姿をじっと見ていました。お客さんが途切れなかったため、ふたりはずっと忙しくレジをしていました。そしてやっとお客さんが途切れ、レジはいつの間にか郁と悠だけになり、ちょっと一服しているようでした。すると悠が郁の肩を揉みはじめました。デジャブではなく、過去の見た光景でした。ただ違うのは、その時とふたりの関係が変わっていたことでした。

郁は笑顔でされるがまま、悠に身体を預けていました。その時、悠が周りを気にし始めました。しかしエスカレーターの陰から見ている僕の姿は、悠に気付かれていません。そして悠が郁の耳元で、何か囁きました。ふたりは腰をかがめると、レジの下に隠れてしまいました。

それは10数秒のことでした。すぐにふたりは立ち上がりましたが、悠に背を向けていた郁は向かい合わせになっていました。今度は郁が周りを見渡しました。そして誰も見ていないことを確認すると、悠の唇を指で拭っていました。どうやらふたりは、レジの下でキスしていたようです。悠に何か言われ、郁がポケットからリップを取り出しました。自分の唇に塗ると、ふざけて悠の唇にも差し出しました。どこから見ても、若い恋人同士にみえました。

すこしすると奥から声が掛かったようで、悠が厨房に入って行きました。入れ替わりに中年の女性がレジに来て、閉店の準備を始めました。僕はデパートを出て、通用口でふたりを待つことにしました。少し待って19時半頃、ふたりが出てきました。楽しそうに微笑みながら、ふたりは会話をしていました。僕は少し後ろから、気付かれぬように後ろを歩いていました。
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