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Love triangle +1
第7章 3つのプロポーズ
「……ったく」

自由奔放で良くも悪くも何事も引き摺らない弟に、礼音は重い息を吐く。
どうにか説き伏せ、シーツ籠城をやめさせる事に成功した矢先の楽し気な歌声は、明らかに事態の後退を招く。

「待て待て待て」

案の定再びシーツを被ろうとする真理愛を、礼音は既の所でストップさせる。

「腹立ってるのは俺もだ。風呂から出たら正座させて説教する。だからプリン食って怒りを静めてろ」
「いらない。無理」

真理愛は礼音をぴしゃりと撥ね除ける。

「リオを信じて当てにしてた私が馬鹿だった。何れレオにも言わなきゃと思ってたし、リオの代わりにレオが今私の話を聞いて」

強い眼差しで礼音を縛り、真理愛はベッドの上で居住まいを正す。

「リオからの電話で私が機嫌悪い理由、もう知ってるかもだけど」
「怒らせたからどうにかして欲しいって、泣きつかれただけだ。……ただ」

言葉を区切った礼音が、真理愛を見据える。

「お前がそこまでへそ曲げるのは、大体察しが付くつくけどな」

何もかもをお見通しの礼音の微笑が不愉快極まりなく、真理愛は彼から視線を逸らした。
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