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Love triangle +1
第7章 3つのプロポーズ
弟も弟で大概だが、兄も兄でいちいち癇に障る。
明日の朝の予定を変更して、途中コンビニエンスストアに寄りつつ駆け付けてくれた優しさをほんの少しだけ見直してもいたが、即座に撤回だった。
大小問わず様々な贈り物を頻繁にしてくる双子と、果たしてどちらが普通じゃないのか統計をとるならば、確実に自分達の方に違いないのに。
付き合い切れないとばかりに、真理愛は一方的に話を断った。
「お風呂、遅過ぎじゃない?早く入っちゃいたいから見て来てよ」
「説得してやるから、なるべくゆっくり出て来いって言ってあるからな。仲直りも兼ねて一緒に入ってきたらどうだ?」
「い・や!」
「そう言うな。あいつにしては落ち込んで、かなり反省して──」
そこまで言って、礼音は苦々しく小さな舌打ちをする。
お風呂場から聞こえる歌声は広い浴槽に反響し、部屋にまで大きく届いていた。
流行りのアニメ主題歌を高らかに歌う様は、控え目に考えてもとても猛省しているようには思えない。
感情を籠め歌い続ける弟の大声に、礼音は頭を抱える。
明日の朝の予定を変更して、途中コンビニエンスストアに寄りつつ駆け付けてくれた優しさをほんの少しだけ見直してもいたが、即座に撤回だった。
大小問わず様々な贈り物を頻繁にしてくる双子と、果たしてどちらが普通じゃないのか統計をとるならば、確実に自分達の方に違いないのに。
付き合い切れないとばかりに、真理愛は一方的に話を断った。
「お風呂、遅過ぎじゃない?早く入っちゃいたいから見て来てよ」
「説得してやるから、なるべくゆっくり出て来いって言ってあるからな。仲直りも兼ねて一緒に入ってきたらどうだ?」
「い・や!」
「そう言うな。あいつにしては落ち込んで、かなり反省して──」
そこまで言って、礼音は苦々しく小さな舌打ちをする。
お風呂場から聞こえる歌声は広い浴槽に反響し、部屋にまで大きく届いていた。
流行りのアニメ主題歌を高らかに歌う様は、控え目に考えてもとても猛省しているようには思えない。
感情を籠め歌い続ける弟の大声に、礼音は頭を抱える。

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