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Love triangle +1
第2章 遡る朝
「結婚なんてやめろ」

礼音の声に、真理愛は顔を上げる。

「お前は俺なしでは生きていけない」

断言されて、真理愛は咄嗟に返事が出来ない。

「なんの自惚れなの、それ」

乾いた笑いと共にどうにか返すが、彼は至って真剣だった。

「お前を満足させられるのは俺しかいない」
「やめて」
「セックスは結婚生活で重要事項の一つだ。今は恋だ愛だで誤魔化しが効いてても、その内立派な離婚原因に繋がる」
「やめてってば」
「プロポーズをしてくれた男と俺とのセックス、どっちが気持ちいいか言ってみろ」

踏み込んだ礼音の問いに、真理愛は怯んでしまう。
礼音の迫力に口を噤んでいれば、頬に彼の指が触れる。

「物足りないって思ってるはずだ。忘れられないはずだ。認めろ」

どちらがどちらを、とは言われない。
それでも彼が指しているものは、明らかだった。

「もういいだろ。もうそろそろ俺を選べ」

命じる礼音の唇が、真理愛に重なる。
彼の眼力と命令に縛られている真理愛はぴくりとも動けずに、されるがまま口付けられる。
優しく甘いキスはやがて興奮を呼び、挿入された舌先が真理愛のそれに絡み合うまでそう時間はかからなかった。







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