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Love triangle +1
第3章 利音
「無理矢理食わすぞ」
「もうお腹いっぱい」
「昨日の夜から何も食べてないのに、おにぎり半分だけとかあり得ないだろ。……まさか具合悪いのか?」

隣り合ってソファに座っていた礼音が、額に手を伸ばしてくる。

「熱は……ないみたいだな」

額を確かめる手はそのままに、鼻先近くで極めて心配そうに礼音が尋ねてくる。

「ないし。熱なんて」

近過ぎる彼に焦り、真理愛は慌てて人ひとり分の距離を空ける。

「まさかダイエットしてるんじゃないだろうな」
「してません」
「男にモテるのは確実に程良い肉付きの女だ。瘦せ細った体なんか骨が当たって痛いだけだ。抱く気も起きない。ちゃんと食え」
「なら、ダイエットしようかな」

ぼそりと、真理愛は漏らす。

「好みの体じゃなくなれば、ホテルに呼び出されずに済むって事でしょ」
「口開けろ。おにぎり突っ込んでやる」
「やだ」
「それとも口移しで食わせてやろうか」
「食べるってば。食べればいーんでしょ!」

真理愛は食べかけの鮭おにぎりを、急いで皿から取る。
ぱくぱくと勢いよく頬張り、豆腐とわかめの味噌汁で一気に喉に流し込む。
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