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Love triangle +1
第3章 利音
「もう一個は無理。空腹過ぎる時って、かえっていっぱい食べられなかったりするでしょ」

真理愛が手つかずのおにぎりを目線で示せば、深々と息を吐いた礼音が仕方ないとばかりに手掴みする。
彼も自分と同じ朝食メニューを頼んでおり、既に完食した後だった。
だけど難なく数口で食べ終わる様を見届け、真理愛は胸を撫で下ろす。
最悪の事態は避けられたようで、とりあえずほっとする。

「昼は死ぬ程食わすからな」
「食べ過ぎで死にたくない」
「うるさい。お前は黙って俺の言う事聞いてろ」
「もう。なんでいつもそうやって偉そうなの」

怒りを通り越し、真理愛はうんざりする。
だがここで言い争っても、なんの得もない。
真理愛は洗面所に向かい、歯ブラシを手に戻って来る。
ソファには座らず、ベッドに腰掛けて黙々と歯を磨いていれば、倣うように歯ブラシを咥えた彼が隣りに腰を下ろす。

「昨夜、友達とどこ飯食いに行こうとしてた?」

不審がる真理愛に、礼音は顔を顰める。

「ドタキャンさせて悪いと思ってるだけだ。どうせならその店に昼飯食いに行ったらいいんじゃないかと思ってな」
「……松阪牛」
「随分豪勢だな。なんかの祝いか?」

礼音が目を丸くするが、真理愛は無言で歯磨きを続ける。
本当は馴染みのイタリア料理店にパスタとピザを食べに行く予定だったが、腹立たしさからあえて高級食材を口にした。
いくらなんでもまさかと思っていたが、やがて彼は事もなげに頷いてみせた。
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