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Autamoon(秋月夜)
第11章 酒淫(しゅいん)
 ②

「………ぁ…ぅ…ぅぅ……」

 目覚めた時、強烈な頭痛と吐き気に襲われました。

 ああ、頭が痛い…

 気持ち悪い…

 お水、お水が飲みたい…

 わたしは必死に起き上がり、お水が欲しくて当たりを見回します。

「え…あ、あれ?…」

 ここはどこ?…

 見た事の無い風景、いや、部屋でした…

「え…、あ…、ま、まさか…」

 まさか…

 まさかのラブホテル…

「え…」
 もちろんラブホテルなんて初めてですが…
 さすがのわたしでもわかりました。

「あ…え…」

 じゃあ、誰と?…

 慌てて、ベッドを振り返って確認すると…

「あっ…」
 見た事の無い男の人が眠っていたのです。

 しかも…

 二人も…

 裸の男の人が、ラブホテル特有の大きなベッドに寝ているのです。

 そしてなんと…

 わたしも裸でした…


「えっ、ええー」
 わたしはパニックになりました。

 えっ、なに?…

 ど、どういうこと?…

 全く、昨夜の記憶が無いのです…

 いや、新歓コンパでイッキコールで連続してイッキ飲みしたまでの記憶が、その記憶しか無いのです…

「あ…起きたのか…」
 すると一人の男の人が目を覚まして、辛そうな顔をしながらそう呟いてきました。

「……あ、は、はい…」
 わたしは恥ずかしくて慌ててクシャクシャになってるシーツをカラダに巻きつけながら、返事をします。

「お、お前……凄いなぁ…」
 するとその男の人がそう言ってきました。

「え、す、凄いってぇ?…」

「いや、凄いから、凄いって…
 え、覚えてねぇの?…」

 わたしはコクンと頷きました…
 本当、全く覚えてないのです。

「うぅぅ…」
 すると、もう一人も目覚めました。

「う…、あっ、あぁっ」
 そしてその男の人はわたしを見るなり、うめき声を上げたのです。

「あ、も、もう出来ないからなっ」
 そうも続けて言ってきます。

 え…
 もうできないって…

 まさか…

 わたしはその言葉に一気に焦燥感を感じ、思わず下半身を見てしまう。

 まさか…




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