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バガテル第25番イ短調 (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
102
ドキドキドキドキドキドキ…
僕は、一気に緊張してしまう。
「大丈夫よ」
すると葵さんがそう言って、僕の手を握ってくれてきた。
「大丈夫よ…
誰よりも、わたし達の方が…
かわいいから…」
そして、そう囁いてくれたんだ…
「ぇ…」
その葵さんの言葉に僕は顔を上げて、周りを見回していく。
あ、ホントだ…
そう、本当に、僕と、いや、葵さんより美しい女性は一人としていなかったんだ。
でも、かわいい感じの子は何人か…
「ううん、そんな事無いわよ…」
全然、駿の方が何倍もかわいいから…
それに、あの子達は、みな、自分が女だからって…
油断しているブスばっかりだから…
と、葵さんは僕の耳元で、そう小さく囁いてきたんだ。
「え?」
僕が顔を上げ、周りを見ると…
確かに、なる程『油断』という言葉がピッタリな女子高生ばかりに、急に見えてきた。
皆、雑でヘタな化粧…
不健康で荒れた肌…
スカートが短いし、素脚だから余計に目立つ締まりのない醜い脚…
確かに、僕と葵さんは男だから、女装だから、余計に、より、女性の美しさというものを意識しているせいか…
本当に『油断』という文字が…
彼女達の想いが…
わかるみたいなんだ。
「でしょう…」
葵さんは満面に笑みを浮かべて、そう囁いてくる。
「うん」
「だからさぁ、駿はぁ、自信を持って大丈夫よ、ただ…」
ただ、今日が初めての女の子で、初めての外出だからさぁ…
声だけ気をつけないとね…
「あ、はい…」
「うん、そう、ショップの中とかはさぁ、黙ってなよ…」
うん、それがいいわ…
「それにわたしには、駿の心の声が聞こえるからさぁ」
「あ、は、はい…」
やっぱりそうなんだ…
やっぱり葵さんは…
僕の心の声が聞こえるんだ…
「うん、聞こえるのよ」
葵さんはにこやかな笑みを浮かべながら…
サラリと…
凄いことを言ってきた…
じゃあ、超能力者じゃないか…
「うん、そうみたいかも…」
葵さんは笑ってる…
ドキドキドキドキドキドキ…
僕は、一気に緊張してしまう。
「大丈夫よ」
すると葵さんがそう言って、僕の手を握ってくれてきた。
「大丈夫よ…
誰よりも、わたし達の方が…
かわいいから…」
そして、そう囁いてくれたんだ…
「ぇ…」
その葵さんの言葉に僕は顔を上げて、周りを見回していく。
あ、ホントだ…
そう、本当に、僕と、いや、葵さんより美しい女性は一人としていなかったんだ。
でも、かわいい感じの子は何人か…
「ううん、そんな事無いわよ…」
全然、駿の方が何倍もかわいいから…
それに、あの子達は、みな、自分が女だからって…
油断しているブスばっかりだから…
と、葵さんは僕の耳元で、そう小さく囁いてきたんだ。
「え?」
僕が顔を上げ、周りを見ると…
確かに、なる程『油断』という言葉がピッタリな女子高生ばかりに、急に見えてきた。
皆、雑でヘタな化粧…
不健康で荒れた肌…
スカートが短いし、素脚だから余計に目立つ締まりのない醜い脚…
確かに、僕と葵さんは男だから、女装だから、余計に、より、女性の美しさというものを意識しているせいか…
本当に『油断』という文字が…
彼女達の想いが…
わかるみたいなんだ。
「でしょう…」
葵さんは満面に笑みを浮かべて、そう囁いてくる。
「うん」
「だからさぁ、駿はぁ、自信を持って大丈夫よ、ただ…」
ただ、今日が初めての女の子で、初めての外出だからさぁ…
声だけ気をつけないとね…
「あ、はい…」
「うん、そう、ショップの中とかはさぁ、黙ってなよ…」
うん、それがいいわ…
「それにわたしには、駿の心の声が聞こえるからさぁ」
「あ、は、はい…」
やっぱりそうなんだ…
やっぱり葵さんは…
僕の心の声が聞こえるんだ…
「うん、聞こえるのよ」
葵さんはにこやかな笑みを浮かべながら…
サラリと…
凄いことを言ってきた…
じゃあ、超能力者じゃないか…
「うん、そうみたいかも…」
葵さんは笑ってる…