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バガテル第25番イ短調 (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
105
「大丈夫、平気よ」
僕のそんな心配を他所に手を引き、玄関を開ける。
「ただいまぁ、帰りましたぁ」
そしてリビングに入っていく。
「あらぁ葵さんどこにお出掛けしてたのぉ?」
すると母親が、そう訊いてくる。
「うん、あそこのショッピングモールへ、駿くんと行ってきたの」
「あ…こ、こんにちわ…」
と、僕は慌てて挨拶をする。
「あらぁ、駿くんなのぉ?
すっごくかわいいわぁ、本当の女の子みたいね」
と、母親が…
え…
「ほぉ、駿くんかぁ、わからなかったなぁ」
と、父親が…
「でしょう、チョーかわいいでしょう」
と、葵さんが…
「え?…」
え?…
あ、いや…
この僕の、女の子の姿を見て…
その反応なのか?…
不思議じゃないのか?…
変に思わないのか?…
「いやぁ、駿くんも凄い美少女じゃないかぁ」
と、父親が…
「本当ね、凄いかわいいわ」
と、母親が…
「でしょう、もうわたし達二人はさぁ、注目されまくりだったのぉ…
すっごく楽しかったわぁ…」
と、葵さんが…
どうやらご両親は、僕がこんな女の子の姿をしていることに…
全く違和感が無いみたいなんだ…
それより逆に…
「葵が買い物とかで外出するなんて初めてなんじゃないか?」
と、父親が…
「ええ、そうですね、初めてですよね」
と、母親が…
「うん、初めてかも…」
と、葵さんが…
「いやぁ、これも駿くんのお陰だな、ありがとう駿くん」
「本当よね、駿くんありがとうね」
「これからも葵のことをよろしく頼むよ」
「そうよ、葵さんのことをよろしくお願いしますね」
そう、ご両親から感謝されてしまったんだ…
それも母親は涙をうっすらと浮かべながら…
「あ、いや、いえ、こ、こちらこそ…」
僕は恐縮し、そう返す。
このご両親には、僕の女の子の姿なんて…
女装なんて…
全く問題ではなく…
「うん、わたしは駿くんのお陰で元気になってきたのよ…」
この葵さんの元気な…
前向きな姿が全てなんだ…
「頼むよ駿くん…」
そして、それは男だろうと、女だろうと…
女の子の姿をしていようと関係はなく…
葵さんが明るく、元気で、健康ならば良い…
そんな親心が…
このご両親の全てなんだ…
「大丈夫、平気よ」
僕のそんな心配を他所に手を引き、玄関を開ける。
「ただいまぁ、帰りましたぁ」
そしてリビングに入っていく。
「あらぁ葵さんどこにお出掛けしてたのぉ?」
すると母親が、そう訊いてくる。
「うん、あそこのショッピングモールへ、駿くんと行ってきたの」
「あ…こ、こんにちわ…」
と、僕は慌てて挨拶をする。
「あらぁ、駿くんなのぉ?
すっごくかわいいわぁ、本当の女の子みたいね」
と、母親が…
え…
「ほぉ、駿くんかぁ、わからなかったなぁ」
と、父親が…
「でしょう、チョーかわいいでしょう」
と、葵さんが…
「え?…」
え?…
あ、いや…
この僕の、女の子の姿を見て…
その反応なのか?…
不思議じゃないのか?…
変に思わないのか?…
「いやぁ、駿くんも凄い美少女じゃないかぁ」
と、父親が…
「本当ね、凄いかわいいわ」
と、母親が…
「でしょう、もうわたし達二人はさぁ、注目されまくりだったのぉ…
すっごく楽しかったわぁ…」
と、葵さんが…
どうやらご両親は、僕がこんな女の子の姿をしていることに…
全く違和感が無いみたいなんだ…
それより逆に…
「葵が買い物とかで外出するなんて初めてなんじゃないか?」
と、父親が…
「ええ、そうですね、初めてですよね」
と、母親が…
「うん、初めてかも…」
と、葵さんが…
「いやぁ、これも駿くんのお陰だな、ありがとう駿くん」
「本当よね、駿くんありがとうね」
「これからも葵のことをよろしく頼むよ」
「そうよ、葵さんのことをよろしくお願いしますね」
そう、ご両親から感謝されてしまったんだ…
それも母親は涙をうっすらと浮かべながら…
「あ、いや、いえ、こ、こちらこそ…」
僕は恐縮し、そう返す。
このご両親には、僕の女の子の姿なんて…
女装なんて…
全く問題ではなく…
「うん、わたしは駿くんのお陰で元気になってきたのよ…」
この葵さんの元気な…
前向きな姿が全てなんだ…
「頼むよ駿くん…」
そして、それは男だろうと、女だろうと…
女の子の姿をしていようと関係はなく…
葵さんが明るく、元気で、健康ならば良い…
そんな親心が…
このご両親の全てなんだ…