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バガテル第25番イ短調 (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
118
そう、僕が聞こえる様になったんじゃなくて…
「あ、葵さんが、伝えられる様になった?」
すると…
「うふ、なんかそうみたいね…」
と、まるで他人事の様に呟いてきた。
「え、あっ、いや、そ、それって…」
そうなんだ…
それって凄い事なんだ…
いや、まるで超能力者みたいじゃないか?…
「え、超能力者なんかじゃなくてさぁ…」
ほら、僕の心は筒抜けで…
「駿だからよ…
駿の心だから一つに繫がっているだけよ」
と、シレっと言ってくる。
「あ、いや、そんな事は…」
そんな事は無いと思うのだが…
「わたしも駿もぉ、本当に愛し合っているからよぉ」
いや、それには違いないんだが…
また、少し意味が違うと…
「ううん、違いないわよ、愛し合っている証、あ、か、し、よ…」
と、本当に気楽に言ってくるんだ。
「そうなんかなぁ?」
「ええ、そうよぉ…
その証拠にさぁ、駿しか聞こえないし、伝えられないんだからさ…」
そう言ってキスをしてくる。
「愛してるわ…
大好きよ…
それより勉強しようよ…」
「あ、うん」
そう、家庭教師、葵先生の登場である。
こんな感じで僕と葵さんは春先を過ごしていったんだ…
そして…
この日常に変化が起きる…
いや、葵さんに変化が起き始めたのは…
梅雨真っ盛りの6月下旬…
蒸し暑い毎日が続いていた頃だった…
そう、僕が聞こえる様になったんじゃなくて…
「あ、葵さんが、伝えられる様になった?」
すると…
「うふ、なんかそうみたいね…」
と、まるで他人事の様に呟いてきた。
「え、あっ、いや、そ、それって…」
そうなんだ…
それって凄い事なんだ…
いや、まるで超能力者みたいじゃないか?…
「え、超能力者なんかじゃなくてさぁ…」
ほら、僕の心は筒抜けで…
「駿だからよ…
駿の心だから一つに繫がっているだけよ」
と、シレっと言ってくる。
「あ、いや、そんな事は…」
そんな事は無いと思うのだが…
「わたしも駿もぉ、本当に愛し合っているからよぉ」
いや、それには違いないんだが…
また、少し意味が違うと…
「ううん、違いないわよ、愛し合っている証、あ、か、し、よ…」
と、本当に気楽に言ってくるんだ。
「そうなんかなぁ?」
「ええ、そうよぉ…
その証拠にさぁ、駿しか聞こえないし、伝えられないんだからさ…」
そう言ってキスをしてくる。
「愛してるわ…
大好きよ…
それより勉強しようよ…」
「あ、うん」
そう、家庭教師、葵先生の登場である。
こんな感じで僕と葵さんは春先を過ごしていったんだ…
そして…
この日常に変化が起きる…
いや、葵さんに変化が起き始めたのは…
梅雨真っ盛りの6月下旬…
蒸し暑い毎日が続いていた頃だった…