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  バガテル第25番イ短調  (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
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 舞香ちゃんの希望する高校は、地元ではまあまあの進学高校で、僕の偏差値は少し足らなかったんだ。

 だけど…

 この愛の『アメとムチ』勉強法は、ぼくには正に合っていたらしく、いや、世の中学三年生の男の子ならほぼ皆がそうであるかもしれないが…
 僕の成績、偏差値はものすごい勢いで、爆上がりしてきたのだ。

 あの日以降…

 あ、僕と舞香ちゃんはお互いの親にちゃんと紹介し合い、親公認で付き合いを始めたんだ。

 それは、お互いの両親が共働きであり、授業が終わった放課後にどちらかの家に行って勉強と…
 そしてもちろんご褒美のアメ、つまりは口唇や手指での愛撫の交歓をするからであった。

 そしてその勉強法は直ぐ結果が伴い、特に僕の親は葵さんの時と同様に、舞香ちゃんの存在を喜び、大歓迎してくれたのである…

「ウチのママがね、駿くんはキレイな男の子だねぇ、って、言ってるわよ」
 そしてどうやら舞香ちゃんの母親にも僕は気に入られたみたいでもあった。

「成績も順調に上がってきたわねぇ…」
 そう、秋の中間試験の成績が予想以上に爆上がりをし、僕は先生にも褒められ、そして、クラス、いや、学年でも僕と舞香ちゃんはナイスカップルとしても公認ともなったんだ。

「あと一ヶ月ね…」

 そう、入試テストまであと一ヶ月…

 そして僕の偏差値も、希望の高校のレベルに間に合ったんだ。

「頑張ろうね…
 あ、そしてさぁ、最高のクリスマスを迎えましょうよ」

「うん」

 その二人の希望の私立高校の合格発表は、冬休み前の12月20日であった…

 そしてその高校に合格できれば、最高のクリスマスを、いや、最高のセックス初体験が…
 僕達を待っている。

 そうなんだ…

 僕はあの舞香ちゃんの提案からずうっと、セックスに興味津々になってしまい…

 それまでは、それまでの僕は…
 『女装』『女装美少年』『男の娘』等のカテゴリー的なエロ動画ばかりを観ていたのだが、あの舞香ちゃんの提案からの僕は、正当な、いや、ノーマルなエロ動画にも興味を持ち、観る様に変わってきていたんだ。

 そして…

 それらを見れば観る程に、セックス、つまりノーマルな、本来の愛の営みというモノにワクワクと興味津々になってきていたんだ。

 ああ、早くシてみたい…

 舞香ちゃんとセックスをシたい…




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