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  バガテル第25番イ短調  (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
 27

 だからお医者様も…

「一時的な拒絶反応だったのかも…という診断結果にしたのよ」

「拒絶反応…」

「そう…
 お医者様の立場的にも、説明可能な診断にしたいから…
 でもね、その症状の落ち着きと共にね…」

 今度はさぁ…

 急激に…

 劇的に…

 知能指数、つまりIQの数値が上がったのよ…

「IQが…」

 僕には驚く話しばかりであった…


「そうなの…
 あれはそう、そんな『拒絶反応的』な心臓の暴れも治まって、自宅療養となって日々を女性としての日常生活を送り、ピアノを気の向くままに弾く…
 そんな安定し落ち着いた生活になった頃…」

 そう、だいたい一年くらい前かなぁ?…

 テレビをつけたら洋楽特集の番組が映ってね…

 その時だったの…

「なんかね、英語の歌詞が突然、わたしの心に染み込んできたのよ…」

 そう…

 突然、英語が理解出来たのよ…

 まるで普段話している日本語みたいに、脳裏に流れてきたの…

「そ、そんな…」

「そう、そんなよね、わたしもビックリしたもん」
 葵さんは笑いながらそう言ってきた。

「でね、あまりにもビックリしちゃってね、もしかしてって…」

 英語の教科書見たら…

 まるで日本語を読んでるみたいに理解できるのよ…
 
 その時、手元にあった教科書がさぁ、中一の英語の教科書だったからさぁ…

 まるで、幼児向けの絵本みたく読めちゃってぇ、思わず笑ってしまったの…

「そ、そんなこと…」

 そんなことあるんだ?…

 僕は驚くばかりだ。

「ある日突然…
 突然、脳内が覚醒した…
 そんな感じだったわ…」

 それまではピアノ演奏だって、勝手に指が動く感じだったのに…

「それからは、突然、楽譜が読め、理解できるようになって…
 ある程度、楽譜読みながら弾ける様になったし…」

 試しにネットで大学入試問題やってみたら…

 できちゃうのよ…

 あ、ううん、正確には、例えば数学なんかは、方程式系の解き方解説をサッと読んで解く、いや、解けちゃう…みたいな。
 
 記憶力も急上昇しちゃって、サッと一読すれば覚えちゃう…みたいな。
 
 慌ててお医者様に相談して、IQテストしたら130以上ある…みたいな。

「そう、ある朝起きたらいきなり天才になってた…みたいなね」

「うわぁ、す、スゲぇ…」



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