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バガテル第25番イ短調 (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
50
「ねぇ、駿…」
唇を離し、僕の目を見つめてきた…
「あのね…」
あのね…
あのね、しゅん…
小さな声で囁いてくる…
「…あのね、しゅん……」
なんだろう?…
「しゅん、あのね、あのね…」
わたしとひとつになりたいよね?…
突然、そう訊いてきた。
「え…ひ、ひとつに…」
「うん…ひとつに…」
僕は、言っている意味がわからなかった。
え、どういう意味だ?…
「ひとつになりたい…よねぇ…」
ひとつに…
ひとつになるって…
いや…
もう、僕達は…
「え、も、もう、僕達は…
ひとつじゃないんですか?…」
思わず…
そう訊き返してしまった。
「え、うん、そう…
あ、違う、違うの…
そうじゃなくってぇ…」
「え?…」
そうじゃないって…
何だ?…
そして…
「あのね、駿、あのね…」
ほら、わたしと駿はこうして愛し合ってるわよねぇ…
「あ、うん、はい…」
「だけどさぁ…
ふ、普通はさぁ…」
普通って何だ?…
「ほら、普通はさぁ…」
普通は男と女じゃない?…
「あ…う、うん…」
あぁ、そういうことか…
「ほら、普通の男女はさぁ、愛し合って、昂ぶったらさぁ…」
セックスするじゃない…
「は、はい…うん…」
そうか、そういうことか…
「だけどさぁ…」
わたしと駿はさぁ…
男と男だからぁ…
「え、いや…」
いや、違う…
とは、言葉には出せなかった。
だけど、葵さんには僕の心の声は筒抜け…
「ううん、哀しいけど男と男よ…」
「い、いや…」
カラダはそうかもしれないけど、心は男と女なんだ…
「うん、駿の優しい気持ちは十分分かっている…」
ほら、やっぱり、筒抜けだ…
「でね…
わたしと駿みたい関係はね…」
「え…」
「ひとつになりたくてね…」
「え…」
なんだろう?…
「ねぇ、駿…」
唇を離し、僕の目を見つめてきた…
「あのね…」
あのね…
あのね、しゅん…
小さな声で囁いてくる…
「…あのね、しゅん……」
なんだろう?…
「しゅん、あのね、あのね…」
わたしとひとつになりたいよね?…
突然、そう訊いてきた。
「え…ひ、ひとつに…」
「うん…ひとつに…」
僕は、言っている意味がわからなかった。
え、どういう意味だ?…
「ひとつになりたい…よねぇ…」
ひとつに…
ひとつになるって…
いや…
もう、僕達は…
「え、も、もう、僕達は…
ひとつじゃないんですか?…」
思わず…
そう訊き返してしまった。
「え、うん、そう…
あ、違う、違うの…
そうじゃなくってぇ…」
「え?…」
そうじゃないって…
何だ?…
そして…
「あのね、駿、あのね…」
ほら、わたしと駿はこうして愛し合ってるわよねぇ…
「あ、うん、はい…」
「だけどさぁ…
ふ、普通はさぁ…」
普通って何だ?…
「ほら、普通はさぁ…」
普通は男と女じゃない?…
「あ…う、うん…」
あぁ、そういうことか…
「ほら、普通の男女はさぁ、愛し合って、昂ぶったらさぁ…」
セックスするじゃない…
「は、はい…うん…」
そうか、そういうことか…
「だけどさぁ…」
わたしと駿はさぁ…
男と男だからぁ…
「え、いや…」
いや、違う…
とは、言葉には出せなかった。
だけど、葵さんには僕の心の声は筒抜け…
「ううん、哀しいけど男と男よ…」
「い、いや…」
カラダはそうかもしれないけど、心は男と女なんだ…
「うん、駿の優しい気持ちは十分分かっている…」
ほら、やっぱり、筒抜けだ…
「でね…
わたしと駿みたい関係はね…」
「え…」
「ひとつになりたくてね…」
「え…」
なんだろう?…