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バガテル第25番イ短調 (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
61
「あ、そうだ、僕も…
僕も葵さんにクリスマスプレゼントがあるんです…」
「え…」
僕はそう言って、バックバッグからリボンで結ばれている小さな箱を取り出し…
「はい…」
葵さんに手渡した。
「え、あ、ありがとう…」
葵さんは凄く嬉しそうだ…
「あ、開けていい?」
「う、うん…」
僕はドキドキしていた…
それは…
僕の今までで、大好きな人に…
初めてあげるプレゼントだから…
そして…
気に入ってもらえるのか?…
余計にドキドキしてしまう。
「あ、わたし、大好きな人からプレゼント貰うの…」
初めてよ…
「え…」
それは葵さんも同じだと云ってきた…
「そ、そうなんですか?」
「うん、だってぇ当たり前じゃない」
わたしはずうっと心臓の病気でまともに学校も行けてなかった…
ううん、いや、外にだってなかなか出られなかったのよ…
「あ…」
そうだった…
「だから、すっごく嬉しいの」
そう言いながら箱を開ける…
「あっ、素敵、かわいい…」
僕のプレゼント…
それは…
ピンク色のルージュ…
「え、駿、ありがとう…」
葵さんは…
「え…」
涙を溢してきた…
「う…嬉しい…わ…す…凄く…うれ…しい…」
よかったぁ…
「ね、ねぇ駿、こ、これ…」
自分で買ったの?…
「あ、はい、うん…」
そう…
自分で買ったのだ。
三日前…
『明後日からクリスマスだし、誰もいなくなるから泊まりにおいでよ…』
と、葵さんに誘われ…
僕は慌てた…
そして、少し途方に暮れてしまった…
だって…
クリスマスだから…
そして僕は…
未だかつてクリスマスプレゼントの類を…
大好きな人へのクリスマスプレゼントを買った、上げた…
そんな事をしたことがなかったのだ。
そして悩みながら、親に頼まれて近所の全国チェーンのドラッグストアに買い物に行った…
あ…
その時、僕の目に…
化粧品販売コーナーが…
真っ先に目に入ってきたのだ…
「あ、そうだ、僕も…
僕も葵さんにクリスマスプレゼントがあるんです…」
「え…」
僕はそう言って、バックバッグからリボンで結ばれている小さな箱を取り出し…
「はい…」
葵さんに手渡した。
「え、あ、ありがとう…」
葵さんは凄く嬉しそうだ…
「あ、開けていい?」
「う、うん…」
僕はドキドキしていた…
それは…
僕の今までで、大好きな人に…
初めてあげるプレゼントだから…
そして…
気に入ってもらえるのか?…
余計にドキドキしてしまう。
「あ、わたし、大好きな人からプレゼント貰うの…」
初めてよ…
「え…」
それは葵さんも同じだと云ってきた…
「そ、そうなんですか?」
「うん、だってぇ当たり前じゃない」
わたしはずうっと心臓の病気でまともに学校も行けてなかった…
ううん、いや、外にだってなかなか出られなかったのよ…
「あ…」
そうだった…
「だから、すっごく嬉しいの」
そう言いながら箱を開ける…
「あっ、素敵、かわいい…」
僕のプレゼント…
それは…
ピンク色のルージュ…
「え、駿、ありがとう…」
葵さんは…
「え…」
涙を溢してきた…
「う…嬉しい…わ…す…凄く…うれ…しい…」
よかったぁ…
「ね、ねぇ駿、こ、これ…」
自分で買ったの?…
「あ、はい、うん…」
そう…
自分で買ったのだ。
三日前…
『明後日からクリスマスだし、誰もいなくなるから泊まりにおいでよ…』
と、葵さんに誘われ…
僕は慌てた…
そして、少し途方に暮れてしまった…
だって…
クリスマスだから…
そして僕は…
未だかつてクリスマスプレゼントの類を…
大好きな人へのクリスマスプレゼントを買った、上げた…
そんな事をしたことがなかったのだ。
そして悩みながら、親に頼まれて近所の全国チェーンのドラッグストアに買い物に行った…
あ…
その時、僕の目に…
化粧品販売コーナーが…
真っ先に目に入ってきたのだ…