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バガテル第25番イ短調 (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
70
「さぁしゅん、どれにしようかぁ?
何が着たい?…」
葵さんはワクワクした顔で囁いてくる。
そして僕もなぜか、ワクワク、ドキドキと、そのベッド上に並べられた葵さんの女性の服を見て心を昂ぶらせ…
いや、疼きも感じていた。
「しゅんのぉ、好きなの選びなよ」
「え、あ、う、うん…」
だが、どれを選んでいいかわからない…
いや、どれにも目移りしてしまい、どれも着てみたくなっていて…
選べないでいた。
するとやはり葵さんである、そんな僕の想いと昂ぶりはお見通しとばかりに…
「うーん、選べないかぁ…
じゃあ、わたしが選んであげるよ」
そう囁いてくる。
「うーんとねぇ…
さっきはわたしのワンピースを着たからさぁ…」
そう呟きながら…
「うん、これと、これとぉ、あっ、これもかなぁ…」
濃紺のキャミソール…
白いブラウス…
薄い紺色の膝丈のプリーツスカート…
そして…
「しゅん…
どっちを穿いてみたい?」
と、黒いタイツと肌色のストッキングを手に取りながら訊いてきた。
「えっ…ど、どっち…って?
う、うん、どっちでも…」
だけど、本当は少しだけストッキングに興味があった…
「うーん、そうかぁ…」
すると、やはり、葵さんには僕の心の中はお見通しらしく…
そう呟きながら…
「じゃあさぁ、ストッキングにしようね」
と、言ってきたのだ。
「さぁ、しゅん、着てみようよ」
すると葵さんはそう言って…
「じゃあ、まずはキャミソールから…」
そして僕に手渡してくる。
キャミソールを着て…
「はい…」
ストッキングを手渡され…
「あ、まずはねぇ…」
と、片方の爪先からクルクルと丸め、ストッキングの穿き方を教えてくれた。
「あ、あら、かわいい…
そして、なんかいやらしいわぁ…」
そう、下着を着けずにストッキングを穿いて、いや、穿かされてしまったのだ。
だが僕は…
「あらぁ、しゅん勃ってきたわよ」
そう、ストッキング直穿きと、キャミソールの擦れる感触が気持ちよく、そしてまるで肌に吸い付くようなナイロン繊維の締め付け感に、快感を感じていたのであった…
「あ、えっ…」
勃ってしまった事が恥ずかしい…
「あ、そうよね、下着を穿くのを忘れちゃったわね…」