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  バガテル第25番イ短調  (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
 80

 あぁ、触りたい…

「いいわよ、触っても…」
 
 あぁ、舐めたい…

「うふ、舐めても…いいわよ…」

 葵さんは妖しい目をして囁く。

「あ…う、うん…」

 そんな魅惑な囁きに導かれる様に…

 その美しいストッキング脚に…

 抱きついて、いや、むしゃぶりつく。

「あ、葵さぁん」

「あ…んん、しゅ、しゅん…」
 まずは、ピンと張り詰め、魅惑的な黒い光沢の艶を放っている太腿に舌先を這わせていった。

「はぁん、んんっ」
 ビクンと小さく震え、喘ぎを漏らしす。

 僕には、そんな黒いストッキングのナイロン繊維がピンと張り詰め、そしてしっとりとして、まるで肌と一体化しているように感じていた…
 そして、なんとなく甘い魅惑的な香りも感じる。

「あぁ、あおいさぁん…」
 ゆっくりと太腿から舌先を這わせながら、膝へと下りていく。

「はぁん、し、しゅん、か、感じるわぁぁ…」
 ピクピクと小さく震えながら、そう喘ぐ。

 本当に、もの凄く感じているみたい…

 ストッキングのナイロン繊維がキラキラと煌めき、光って見える…

「あぁ、うぅん…し、しゅんん…」

 その喘ぎ声も堪らない…

 なんて魅惑的なんだぁ…

「はぁ、こ、こうして、愛されるの初めてだからぁぁ…」

「え…」

「自分でしか…したことが…ないからぁ…」

 あ、そうか、そうだよね…

「うん…そうよぉ…」

 わたしだってぇ、初めてなんだよぉ…

「あ、う、うん…」

 そうだった…

 つい、葵さんはなんでも経験済みだと勘違いしてしまうけど…

 自分一人以外の経験は無いんだっけ…

 みんな初めてなんだっけ…

「そうよぉ…初めてなんだからねぇ…

 しゅんしかいないんだからぁ…」


 そう…

 ついつい、葵さんがあまりにも大人っぽくて、美しいから…

 勘違いをしてしまうんだ…


 そうなんだ、葵さんだって…

 ほとんどが、初めてなんだから…

「はぁん、んんっ」

 僕はそう想いながらも舌先をゆっくりと下ろしていき…
 膝から脛へ、そして爪先へと這わせし、唇に含む。


「あぁんっ、や、あん…」

 感じているみたいで…

 葵さんは激しく身悶えしてくる…

 また…

 その喘ぎ…

 身悶えが美しい…

 女性そのもの…

 いや、女性以上に魅惑的に見える…



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