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バガテル第25番イ短調 (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
89
「だ、だったら、今度の、この…
『G線上のアリア』にも何かしらの意味があるのかなぁ?…」
と、訊くと…
「うーん、どうかしらね?」
葵さんは首をかしげながら、呟いてきた…
そして…
「きっとねぇ…」
ほら、もうこうしてさぁ、わたしと駿はさぁ、愛し合って落ち着いているじゃなぁい…
「うん」
「だからさぁ、この心がさぁ、落ち着いて穏やかな気持ちであるってさぁ…」
わたしにだけじゃなくて、駿にも伝えたくてさぁ…
この『G線上のアリア』を選んでわたしに弾かせてるんじゃないのかなぁ?…
「あ…」
そうなのか、そうなんだろうか…
でも、葵さんがそう言うんだから…
「うん、そうだよ、きっとね」
それに実際にわたしは、ううん、この心もさぁ…
駿と愛し合うようになってからは、毎日、この楽曲みたいにさぁ…
穏やかで、楽しいもん…
葵さんがそう言うんだから、僕もそう想うようにする。
「それよりさぁ、お腹空いたよね?」
そう言われれば、もう6時近い…
「クリスマスしようよ」
「うん」
大好きな人と初めて過ごすクリスマスだ…
僕は心が昂ぶってくる。
だって…
今までは、クリスマスなんて…
家族と過ごした事しか無かったから…
ただ、フライドチキンを食べて…
ケーキを食べて…
シャンパン風のサイダーを飲むだけだったから…
そして葵さんがキッチンに入り準備を始める。
だが…
「あっ、無いなぁ…」
葵さんが何かを探しながら…
「ねぇ、駿…
あそこのコンビニでさぁ、ケチャップ買ってきてよ」
そして、そう言ってきたんだ。
「だ、だったら、今度の、この…
『G線上のアリア』にも何かしらの意味があるのかなぁ?…」
と、訊くと…
「うーん、どうかしらね?」
葵さんは首をかしげながら、呟いてきた…
そして…
「きっとねぇ…」
ほら、もうこうしてさぁ、わたしと駿はさぁ、愛し合って落ち着いているじゃなぁい…
「うん」
「だからさぁ、この心がさぁ、落ち着いて穏やかな気持ちであるってさぁ…」
わたしにだけじゃなくて、駿にも伝えたくてさぁ…
この『G線上のアリア』を選んでわたしに弾かせてるんじゃないのかなぁ?…
「あ…」
そうなのか、そうなんだろうか…
でも、葵さんがそう言うんだから…
「うん、そうだよ、きっとね」
それに実際にわたしは、ううん、この心もさぁ…
駿と愛し合うようになってからは、毎日、この楽曲みたいにさぁ…
穏やかで、楽しいもん…
葵さんがそう言うんだから、僕もそう想うようにする。
「それよりさぁ、お腹空いたよね?」
そう言われれば、もう6時近い…
「クリスマスしようよ」
「うん」
大好きな人と初めて過ごすクリスマスだ…
僕は心が昂ぶってくる。
だって…
今までは、クリスマスなんて…
家族と過ごした事しか無かったから…
ただ、フライドチキンを食べて…
ケーキを食べて…
シャンパン風のサイダーを飲むだけだったから…
そして葵さんがキッチンに入り準備を始める。
だが…
「あっ、無いなぁ…」
葵さんが何かを探しながら…
「ねぇ、駿…
あそこのコンビニでさぁ、ケチャップ買ってきてよ」
そして、そう言ってきたんだ。