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花狂い
第17章 瑞穂
自宅の 売却が決まり 高島は少し焦り始めた 

今住んでいるマンションでは 荷物だけで手狭になる
これから 大きく成る子供達には 
別々の部屋が必要に成り 何度か智子を呼び家を見て回った 

智子は 毎回色々周りを見て 難色を示し中々決まらなかった
智子が来ると 夜は二人 誰憚ることなく
嬌声を部屋に響かせ

そんな時 今のマンションの裏手の
一戸建てが 売りに出された聞き
主人の転勤と言うことで 急いでいると
不動産屋から言われ
内検すると 以前の家より広く価格も安く

急ぎ智子を呼ぶと 智子も気に入った事で
住まいは確保出来 引っ越しを
4月初めと決まった 

桜の枝から 小さな芽が出始め 今年は例年より遅いらしい
高島が仕事を終え 駐車場に向かうと
林が歩いているのが見え
追い抜きながら 背を触れ声を掛け 
高島は唖然としながら 自分の手を見て 

「今帰り?」と聞いた 

林が体を強張らせ
笑顔を向け お疲れ様ですと答え
家はどの辺と聞くと 高島の住んでいる
公園の下あたりと聞いて
車に乗るよう誘い 林を連れ車を走らせた

車中 仕事の話と来年は就職と話し 
出会った時の話になる

バッグを開け 携帯を忘れたと思って
パニックに成って居る時 高島が現れ
手際よく 手続きしているのを見て
自分も もっと勉強してと
高島を眩しそうに見ていた 

公園が近づいた時 林の目に淫靡な光が溢れ
課長の部屋を 見たいと言い

林を連れ 部屋に・・・・
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