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花狂い
第2章 智子

「 大丈夫 ?」
高島の声に首を立てに振る

高島は自分の手を見て 初めて左手が変な
折れ曲がりを見せてるのに気が付き 
顔から汗を噴き出し 痛みが襲って来た

口を閉じ我慢したが 耐えきれず大きな声を出し 
ドアが開き 社員が三人駆け込んできて
高島の腕を見た社員の一人が救急車と叫び
傍に有った木切れを腕に当て

高島さん御免と 言いながら高島の腕を強引に元の形に伸ばし 
須賀さん そののぼりと部屋に有った
のぼりを外すと 腕を椹木に当て巻き付け 
救急で運ばれ レントゲンを撮られ 見ると
腕は見事に折れていた

医者が 良かったですね 骨砕けて無いですから
二か月位で大丈夫です お酒だけ控えてくださいと
ギブスを巻きながら言った

痛み止めを処方され その日は自宅へ帰宅して
家に電話をかけ 骨折したと妻の智子に電話を掛け 
その日の内に 妻は高島の部屋へやって来た

子供は?と聞くと高島の母親に電話して来て貰って
一週間ぐらいは大丈夫だからと
言いながら 部屋の整理を始めた

腕以外は元気な高島は ビールが飲みたいと言っては
智子に怒られ 三日目の夜 須田が菓子折りを抱え尋ねて来た

須田に 気にしないで 大丈夫だから
この人 体だけ丈夫だから 私も週末帰るからと 
智子が言い 須田は帰って行った
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