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第41章 それぞれの想い

　閨の中では別人のように妖艶に乱れるのに、そんなところは結婚前と変わらず無垢な乙女のようである。桂花のくるくると変わる表情もまた賛を強く惹きつけた。




　昨夜は数日ぶりに情熱的な一夜を過ごしたばかりだ。



「邸下」



　遠慮がちに背後から声が聞こえた。




　ゆっくりと振り向いた賛の面に、微笑が浮かぶ。桂花はいつものように純白の夜着一枚きりのしどけない姿だ。賛も同じく夜着を纏っている。