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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

賛も桂花も背には背負い袋を背負っている。中には当座に必要な路銀や着替えなど細々としたものが入っていた。桂花のものは彼が自分で用意したが、賛の方はホン内官が用意してくれた。彼は時折、涙を拭きながら一つ一つの品を愛おしそうに撫でては袋に詰めていた。
ー邸下、腹下しの薬と風邪薬、頭痛薬、それから打ち身や切り傷に効く膏薬も纏めて入ってますから。邸下は冷えるとすぐにお腹を壊すんですから、くれぐれも冷やさないように気をつけて下さいね。
まるで良人を送り出す妻のように、最後まで口煩かった。
ー邸下、腹下しの薬と風邪薬、頭痛薬、それから打ち身や切り傷に効く膏薬も纏めて入ってますから。邸下は冷えるとすぐにお腹を壊すんですから、くれぐれも冷やさないように気をつけて下さいね。
まるで良人を送り出す妻のように、最後まで口煩かった。

