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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

今、そのホン内官が賛と桂花の前に佇んでいる。彼は両手を組んで眼の前に掲げ、拝跪して額を地面にこすりつけた。世子への最後となる別離の拝礼だ。
「どうか幾久しくお栄え下さい」
ホン内官の眼はしとどに濡れていた。
「ヨジン、今まで本当にありがとう。こんな僕によく尽くしてくれたのに、何も報いられなくて申し訳ない」
賛はホン内官を軽く抱きしめ、その背を叩いた。ホン内官が堪らないといった様子で泣き出した。
「どうか幾久しくお栄え下さい」
ホン内官の眼はしとどに濡れていた。
「ヨジン、今まで本当にありがとう。こんな僕によく尽くしてくれたのに、何も報いられなくて申し訳ない」
賛はホン内官を軽く抱きしめ、その背を叩いた。ホン内官が堪らないといった様子で泣き出した。

