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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第43章 傷痕

更に、その前に偉そうに両腕を組み立ちはだかる優男が一人。
ボクスは剣呑な声で言った。
「気に入らねえな。か弱い娘に大の男が寄ってたかって狼藉か」
振り向いた優男は身なりも良く、どう見ても富豪の御曹司といった体である。娘を拘束しているのは、極道息子の護衛兼腰巾着といったところか。
御曹司はおもむろに袖に手を突っ込み、巾着を放り投げて寄越す。
「これで女なり酒なり好きなものを買うと良い」
つまりは口封じのための金というわけか。
「ますます気に入らねえ」
ボクスは剣呑な声で言った。
「気に入らねえな。か弱い娘に大の男が寄ってたかって狼藉か」
振り向いた優男は身なりも良く、どう見ても富豪の御曹司といった体である。娘を拘束しているのは、極道息子の護衛兼腰巾着といったところか。
御曹司はおもむろに袖に手を突っ込み、巾着を放り投げて寄越す。
「これで女なり酒なり好きなものを買うと良い」
つまりは口封じのための金というわけか。
「ますます気に入らねえ」

