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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々

そのような人種はギルソンが最も嫌う部類の輩である。ついでに、この娘自身も嫌いなはずだ。
彼は鼻下に蓄えた髭を撫でつつ言った。
「まあ、私も沈執事の気性に気付かないではなかったが」
富豪の家の執事には多少、表裏があるのは致し方ないことだと放置していた。要するに、羽振りの良い主君の威を借るなんとやらである。執事は下僕とは根本的に異なり、いわば上級使用人だ。むろん読み書き、計算などの一通りの教養も備えている。彼らが下僕や下女中たちと自分の立場が違うと矜持を持つのも致し方ない面もあるのだ。
彼は鼻下に蓄えた髭を撫でつつ言った。
「まあ、私も沈執事の気性に気付かないではなかったが」
富豪の家の執事には多少、表裏があるのは致し方ないことだと放置していた。要するに、羽振りの良い主君の威を借るなんとやらである。執事は下僕とは根本的に異なり、いわば上級使用人だ。むろん読み書き、計算などの一通りの教養も備えている。彼らが下僕や下女中たちと自分の立場が違うと矜持を持つのも致し方ない面もあるのだ。

