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第45章 新たな日々

　見かねて止めようとしたまさにその時、ボクスが彼を止めてくれたというわけだ。



　あの男はまだ若いし素性は知れないが、なかなか見所がありそうだ。ギルソンはここのところのボクスの行動を見ていて、感じるものがあった。



　四日前、ギルソンは町外れで刺客に襲われた。あの折もボクスは身を挺してギルソンを守り抜いた。お陰で彼は腕だけでなく手のひらにまで怪我をしたはずだ。



　更には今日の彼を見るが良い。新参の下男という立場で沈執事に堂々と意見を述べ、あの憐れな母子を守ろうとしていた。



　結果、ギルソンの考えは決定的になった。



ーあの男は使える。