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背徳のキス
第5章 4話目



「なるほど。ですが説明過多なマシンガントークは、いかにも事前に嘘を作ってきました感が出ませんか?もっとコンパクトに纏めた方がいいと思います。後、バレた時に何故魔法を使えるのか?って事がシェリーさんの中で最大の疑問になるわけですので、その部分だけでもきちんと説明出来れば問題無いのかと..」


「え、そうなの?じゃあ設定練り直すか...」


「そもそも天界人と下界のシャチが言葉を交わして婚姻を結び、お主が産まれたという特殊設定が意味不明じゃ。却下じゃ却下。異世界の者で天界人と明かせば良いだけの話じゃろう?お主、元は最高位の熾天使じゃ。問題なかろう?」


「元だろ?それに天界人ならジェドって奴がいて、ソイツが人魚の宮殿付近に結界貼ったり、守護したりしている。守護天使が二人も居る必要性は無い。」


「なるほど。それならば、天界人が魔法を扱えるという事も人魚達は知っているわけじゃ。ならば天界人で良かろう。お主が魔法を使える理由として納得がいく。加えてお主は守護天使を含めた下位の天使達を監督する主天使で良いじゃろう。ほれ、問題解決じゃ。」


「さっすが、ラハブ様✨解決です✨」


「え、解決したの?」


「何が不満だと言うんじゃ?言うてみい。それとも正直に自分の正体を明かすか?ある意味誠実と言えるかもしれんな。」


「伝えないよ。彼女が怖がるだろう?こっちは友達になりたいのに。」


「そうか、ならばワシの案で問題無かろう。何が不満じゃ?」


内心イラっと来ているが、それを表情に出さずにあくまで穏やかにラハブが尋ねた。


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