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第9章 気持ちの変化

「そうだったの…知らなかった…」

「この前の事は、知らなかったとしても本当に悪かった…
　彼女が勝手に携帯に出たとは知らなかったんだ、しかもあの泥棒が入った
　時も電話に出てたなんて…ごめん…彼女に謝らせるよ…」

「いいのよ…謝るとか望んでないの、あなたが何もしてない事は知っていたけど
　少し気になっただけだから」

「でも・・・」

「良いのよ…ごめんなさい」

栞奈は淋しさのあまり、亨に抱かれた事、亨に気持ちを傾かせてしまった事を
本当に後悔した。

この時は、優に罪悪感でいっぱいだった。これから、優の事を今よりも愛していこうと
心に決めた。

この時はこの考えがずっと続くのかと思っていた。

この時は…。