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禁愛
第9章 気持ちの変化
少し経ち…

「今日は、もう帰らなきゃ…」

「送ってくよ…」

「ううん、タクシー拾うよ、仕事で疲れてるでしょ?」

「大丈夫だよ」

亨が立ち上がり車のキーを取った。

「行くぞ!」

と一言、言うと亨は栞奈の頭を優しく撫でた。

栞奈は、亨の後ろを歩きついて行った。

車の中では、会話も無く景色だけが流れて行った。

喫茶店に着き、二人は別れた。

家に帰る途中、優から携帯に着信が入った。

『このタイミングかぁ…』

罪悪感を抱きながら栞奈は電話に出る

「もしもし…」

「もう帰った?」

「今…帰ってるとこ、もう少しで家に着くわ」

「そうか…」

優は一日の事を話ている。

栞奈は黙ってそれを聞いていた。

家に着いても、優の話は終わらなかった。

「今日は楽しかった?」

いきなり聞かれて栞奈は動揺した。

「えっ??」

「和歌子ちゃんと夕食」

「あぁ…うん楽しかったわよ」

優は、そうかと良い、久しぶりの独身生活を楽しめと言った。

何だか複雑な気持ちになったが、栞奈は笑ってごまかす事しか出来なかった。
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