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禁愛
第10章 大阪…
美和が帰ると、優は

「連絡くらいしろよ…」

と言った…。その言葉に栞奈は怒りを覚えた。

「どうして?急に来ちゃ迷惑だった?」

優は、無言で何も答えようとしない…。

「私…邪魔しちゃったのかしら…」

「そんな事言ってないだろ…ただ連絡くらい出来ただろって…思っただけだよ…」

少し強い口調で言われ、

「どうして?夫婦なのよ…突然来ちゃダメだって言うの?」

「ダメとは言ってないよ…ただ…」

「ただ何よ…」

「何もないよ…」

優はソファーに横になった。

『どうして、私が怒られるの?どうして?』

栞奈は納得が行かず…

「帰るわ…」

そういうと、荷物を持ち…部屋を飛び出した…。

「待てよ…」

優は追いかけようとしたが、思うように体が動かずその場に座り込んだ。

「どうして、俺はあんな言い方をしたんだ…」

栞奈が来てくれた事が優はとても嬉しかった…。

自分の言ってしまった事で栞奈を傷つけてしまった事を悔やんだ。

自分でも、どうしてあんな事を言ってしまったのか分からなかった。

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