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第14章 展開

コーヒーを頼み、

「栞奈、和歌子ちゃんの所に来たのか？」

「えぇ…」

「結構来てるのか？」

「ううん…昨日、あれから初めて来たの…」

「そうか…」

栞奈は下を向き顔を背けた。

「立花さんとは、結婚したのか？」

「ううん…してない…」

「会ってないのか？」

「ううん…付き合ってるわ…」

「そうか…」

少しの間沈黙になった所でコーヒーが運ばれて来た。

二人は黙ってコーヒーを飲む。

「栞奈、今、幸せか？」

「えっ？…えぇ…あなたは？幸せ？」

優が黙り、下を向いた。

「どうしたの？」

「美和に男の子が生まれたんだ…」

ズキンと心が痛む…。

「悠馬っていうんだ…」

「うん…」

優と美和、そして子供の話は聞きたくは無かった・・・・

「でも…」

「でも？」

「悠馬は俺の子供じゃない…」

「えっ？何？どういう事？」

栞奈は何を言っているのか理解が出来なかった。

「美和は俺の子供だって言ってたけど…この前悠馬が少し入院したんだ
　その時知ったんだ…俺と美和の血液型からは絶対に産まれない血液型だった…
　悠馬はＢ型だったんだよ…美和はＡ型…」

優もＡ型だった・・・

「どういう事？美和さんには何か聞いたの？」

「何も聞いて無いよ…」

「どうして？」

「俺は、栞奈と約束した…美和と子供を幸せにするって…
　なのにそんな事言えない…」

「優…私との約束なんてどうだって良いのよ…あなたが幸せになってくれなきゃ…
　意味が無いもの…」

栞奈は何て言って良いのか…分からなく黙った。