この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
12歳年下の彼と同棲開始する話
第4章 2024年4月7日
右と左からステレオ放送みたいに
双子に話しかけられて、
その質問に答えながらも
食べているお寿司の味は…。
正直…落ち着かない状況で
食べたものだから…、
緊張の方が上まって
あんまり良く分からなかった。
『すいません…巴さん…、
ライトアルトに…友達とか
紹介すると…、毎回コイツ等
こんな感じなので…』
食べ終わった後の寿司桶を
私がキッチンで洗って居ると
彼が…隣に来てそう言って。
申し訳なさそうにしていたけど。
あの2人は…悪気があるとか
そんなのじゃなくて、純粋に…
港斗くんの事が好きで…
私に興味ある…って感じだったから。
「ううん…、大丈夫…。
話出来なかったらどうしようって
思ってた位だし…、そんな
心配しなくていい位に、
ずっと話しかけてくれてたし…」
ある意味…私だけが
浮いちゃって…みたいになるより
質問攻めにされる方が…、
マシな様な…気もするし…。
寿司桶は玄関の所に纏めて置いた。
また…適当な時間に
取りに来てくれるらしいので。
すれ違いになってもいけないから
3人が荷物を運んでくれてる間、
私はここの掃除をしつつ
寿司桶の回収を待つ事で
本格的な引っ越しを開始する事にした。
……地域の企業向けの
個人の運送業者をしてるだけあって。
大型の不用品をクリーンセンターに
搬入する仕事とかもあるみたいで。
大きな家具を運ぶのも…手慣れていて。
私が使っていたドレッサーも
鏡の部分を取り外して、
古くなったキルトラグみたいなので
割れたりしないように包んでくれた。
テレビも綺麗にキルトラグで
包んでくれて。テレビ台も
中身は空にしてあるから。
凄い軽々と運んで行ってしまった。
食器棚も…ガラス戸になってる
所をキルトラグで保護してくれて。
『食器棚の中の食器
ぜぇ~んぶ、出してくれてるから
めっちゃ…運びやすいわ』
テレビ、テレビ台、ドレッサー、
食器棚…とあっという間に
3人で運んで行ってしまって。
後…部屋に残ってるのは
部屋で使っていた、
ちょっとしたチェストと。
洗面所の所のランドリーバスケット。