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あなたが好きっ!
第1章 重なる視線
2月も終わりに近づいたある日のこと。
「仕方ないなぁ…もう…」
私は、部活を早退して家でご飯を作っていた。
「部活休ませてごめんねー?」
目の前にいるのは、小泉隆也。
私の幼なじみで、隣のクラスである。
「試合もないしいいけどさ、まったく、うちの親は何考えてるのかなぁ…」
ことのおこりは今朝。
両親が夜に2人でご飯を食べに行くとのことだった。
そのため、家事全般を任されたのだ。
部活を最後までしてから、家事と予習なんて私には無理!
ということで部活を早退したのだった。。
隆也は予習ついでに私の家に転がり込んでいた。
「家の飯より、麻友の飯の方がましだ。」
とか言ってるが、ただ単に家にいたくないだけだとわかる。
その時、ケータイがなった。
鷹取くんからだ。
「もしもしっ!?」
隆也に隠れて電話に出る。
「あ、麻友ちゃん?明日、淳が大切な話があるから、昼休みに部室前にってこらぁぁ、勝手に奪うな!!!」
新名の声がした。
明日?話?
もしかして…
「ごめんね、新名が勝手に」
鷹取くんが申し訳なさそうに言う。
「ううん、いいよ」
あ、なんだ。私の早とちりか。
「…でも、少し期待しちゃった…」
言葉は素直な方がいい
隆也がずっと言ってた。
だから、思い切って言おうと決めた。
「鷹取くんから話があるって、言われたから。期待してもいいのかなって…」
ドキドキする胸をおさえて、聞いてみた。
「えっと、あの…いや、新名が勝手に言っただけで、俺の口から言いたかったんだ。」
「明日の昼休み、部室前で待ってるから。」
一瞬、時間が止まったようだった。
「うん。絶対行くね?」
その時、後ろに隆也が立っていることに気がついた。
「あ、うん。」
「じゃあごめん、これから出かけるから。また明日ね?」
嘘をついたけど、早く電話を切りたかった。
「呼び出し?」
隆也が意地悪く笑う。
「同じ部だっけ?鷹取くん。」
「あ…あぅ…」
私は昔から隆也の笑顔に弱い。
正確に言えば、黒い笑顔だけど。
「よかったな。」
隆也はにこにこしている。
「あ…あぅ…あわわ…」
「早くしないと焦げるぞ?」
「ひゃぁぁぁ!?」
頭の中は、もう真っ白だった。
その後、隆也がご飯の続きを作ってくれ、食卓には焦げたご飯はいっさいでなかった。
「仕方ないなぁ…もう…」
私は、部活を早退して家でご飯を作っていた。
「部活休ませてごめんねー?」
目の前にいるのは、小泉隆也。
私の幼なじみで、隣のクラスである。
「試合もないしいいけどさ、まったく、うちの親は何考えてるのかなぁ…」
ことのおこりは今朝。
両親が夜に2人でご飯を食べに行くとのことだった。
そのため、家事全般を任されたのだ。
部活を最後までしてから、家事と予習なんて私には無理!
ということで部活を早退したのだった。。
隆也は予習ついでに私の家に転がり込んでいた。
「家の飯より、麻友の飯の方がましだ。」
とか言ってるが、ただ単に家にいたくないだけだとわかる。
その時、ケータイがなった。
鷹取くんからだ。
「もしもしっ!?」
隆也に隠れて電話に出る。
「あ、麻友ちゃん?明日、淳が大切な話があるから、昼休みに部室前にってこらぁぁ、勝手に奪うな!!!」
新名の声がした。
明日?話?
もしかして…
「ごめんね、新名が勝手に」
鷹取くんが申し訳なさそうに言う。
「ううん、いいよ」
あ、なんだ。私の早とちりか。
「…でも、少し期待しちゃった…」
言葉は素直な方がいい
隆也がずっと言ってた。
だから、思い切って言おうと決めた。
「鷹取くんから話があるって、言われたから。期待してもいいのかなって…」
ドキドキする胸をおさえて、聞いてみた。
「えっと、あの…いや、新名が勝手に言っただけで、俺の口から言いたかったんだ。」
「明日の昼休み、部室前で待ってるから。」
一瞬、時間が止まったようだった。
「うん。絶対行くね?」
その時、後ろに隆也が立っていることに気がついた。
「あ、うん。」
「じゃあごめん、これから出かけるから。また明日ね?」
嘘をついたけど、早く電話を切りたかった。
「呼び出し?」
隆也が意地悪く笑う。
「同じ部だっけ?鷹取くん。」
「あ…あぅ…」
私は昔から隆也の笑顔に弱い。
正確に言えば、黒い笑顔だけど。
「よかったな。」
隆也はにこにこしている。
「あ…あぅ…あわわ…」
「早くしないと焦げるぞ?」
「ひゃぁぁぁ!?」
頭の中は、もう真っ白だった。
その後、隆也がご飯の続きを作ってくれ、食卓には焦げたご飯はいっさいでなかった。