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幼遊戯
第2章 冬休み~夏海~
何度もイカされたせいで全身がじっとりと汗ばんだ。

冬だというのに布団の隙間から入る風が冷たくて気持ちいい。

虚ろな目で春樹を見上げると、春樹も額に汗が浮かんでいた。

「本当はあと2、3回イカせたかったんだけどなーさすがにそろそろ夏海の母ちゃん帰ってくるからやめとくわ」

「冗談やめてよね。これ以上したら壊れるっつうの」

荒い息を調えながらやっとのことで強気な発言をした。

そうでもしないと何だか春樹との関係が変わってしまいそうで怖かったのだ。

最初の時は感じる余裕がなかった春樹の本能のようなものを、今回ははっきりと感じてしまったために。

「じゃあ俺そろそろ行くわ」

「そんな急がなくてもお母さん帰ってきたらお菓子とか出してくれるよ?」

「あー……そうじゃなくて、俺もさすがに限界だからさ」

「何が?トイレなら……」

「バカか。さっきまでの夏海で3回は抜きてえの。分かった?」

私の服を直すと春樹はそう言って部屋を出た。

半ば強引に何回もイカせたくせに、自分のことになるといつもの優しい春樹なんだよね。

手でして欲しいとか口でして欲しいとかも言わないし。

ちゃんと今までの優しくてヘタレな春樹も存在する、ということは私をかなり安心させた。

無理矢理エッチをしようという素振りが微塵も感じられなかったのもあるかもしれない。

これで来年の夏も安泰だな、なんてことをこの時の私はノーテンキに考えていた。

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